ジェームス・キーのマクラーレン移籍は夢物語?「問題はまだ解決していない」とレッドブル

トロ・ロッソの技術部門を率いるジェームズ・キーCourtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコによると、マクラーレンとの間に発生したジェームス・キーの雇用契約に関する一連の問題はまだ解決していないようだ。

マクラーレンは第12戦ハンガリーGPが行われた7月下旬、スクーデリア・トロロッソの技術部門を率いるジェームス・キーを引き抜き、同チームのテクニカルディレクターとして迎え入れると発表。だがその直後、トロロッソのフランツ・トストが代表が、キーとの間には長期的な契約があると主張し牽制した。

発表が行われた時点では、両者は協議の場を持っていたものの最終合意には至っておらず、マクラーレンが一方的にメディアに情報をリークしたというのが事の真相。メディアを使って世論や交渉を有利に進めようとするのは昨今のマクラーレンの”暗黒面”の一つ。当然の如く、レッドブル・トロロッソ陣営は激怒した。

事件から4ヶ月後の今季最終アブダビGP。マクラーレンのザク・ブラウン最高経営責任者は、ジェームス・キーが2019年にチームに加わるとの見通しを示し、レッドブルとの間で行われていた交渉がまとまった事を仄めかした。ブラウンCEOによれば、ジェームス・キーの実務開始は2020年になるという。

ところが、交渉相手のヘルムート・マルコは、現時点では互いの主張はすれ違っており、問題は解消されていないと主張する。

「アブダビGPの際にマンスール・オジェ(マクラーレンの株主)と会って話をしたが、未だ解決していない」

当初レッドブル側は、マクラーレンの誠意を欠いた行動に対して徹底抗戦する構えを示していたが、泥沼化するのは双方にとって利益とならないばかりか、前途有望なジェームス・キーのキャリアに泥を塗りかねない。一件落着には至っていないものの、マルコによれば解決の兆しは見えてきているようだ。

「お互いにこの問題の解決を望んでいるから、何らかの形で上手い落とし所を見つけられると思っている」

ジェームス・キーが設計を手がけた今季トロロッソ・ホンダのF1マシン「STR13」は、ピエール・ガスリーのドライビングによって今季第2戦バーレーンGPで4位入賞の快挙を達成。高いパフォーマンスを発揮した。キーはかねてよりF1で評価の高い若手エンジニアであり、中堅チームの中で際立つ人材として知られている。

ジェームス・キーはノッティンガム大学で機械工学を専攻。ジョーダンからF1でのキャリアをスタートさせ、その後2005年にミッドランドと名を変えたチームに残り、佐藤琢磨のレースエンジニアを務めた。2010年にザウバーに移籍すると、以降2年間に渡って小林可夢偉と協業。日本人ドライバーとの関係が深いことでも有名だ。

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