クラッシュを喫してモンツァ・サーキットのターン2出口のグラベルで折り重なるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとメルセデスのルイス・ハミルトン、2021年9月12日F1イタリアGP決勝レースにて
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ノリス衝突事故…ハミルトン事件でのフェルスタッペンへの甘すぎた対処が原因、とマクラーレンF1代表ステラ

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マックス・フェルスタッペンとランド・ノリスの衝突事故についてマクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ルイス・ハミルトンとの過去の様々なインシデントに際してスチュワードが十分に厳しい処分を与えなかったことが要因の一つとの考えを示した。

フェルスタッペンは残り8周、ターン3のアウト側に飛び込んできたノリスと接触。両者ともパンクに見舞われ後退した。フェルスタッペンはタイヤ交換を経て5位でフィニッシュしたものの、パンクの影響で深刻なダメージを負ったノリスはリタイヤに終わり勝利のチャンスを奪われた。

スチュワードは事故の「主な責任」があるのはフェルスタッペンであると結論付け、10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科した。

まだコックピットに座っていた際、無線を通してレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼからペナルティの事実を知らされたフェルスタッペンは「馬鹿馬鹿しい」と不満を示し、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはノリスが「正しい行動を取らなかった」と寄り添った。

しかしながらステラは「世界中の誰もが、誰に責任があるか分かっていると思う。一部のグループを除いてね」と述べ、責めを負うべきがフェルスタッペンであることは明白だと主張した。

「ただその背後には、こうした事態に対して真摯に対処しなければ、同じことが繰り返されてしまうという問題がある。過去にルイスとのバトルにおいて適切に対処されなかったがために、今日、同じようなことが繰り返されたのだ。もっと厳しい方法で罰せられるべきだった」

「そうすればフェアで真っ当なレースのやり方を学ぶことができる」

「我々はレッドブルとマックスを本当に尊敬している。彼らにはこんなことをする必要はないと言うのに。これは自分の評判を傷つけるようなものだ。なぜそんなことをするのか?」

2021年シーズンを通してフェルスタッペンとハミルトンは激しいタイトル争いを繰り広げた。そしてイモラやモンツァ、シルバーストンやジェッダでは接触事故に至った。ハミルトンとの一件の具体的な例について尋ねられたステラは「たくさんのエピソードがある」と答えた。

今回の事故についてステラは、単にノリスがチャンピオンシップ争いで大きな痛手を負ったというだけでなく、ファンにとっても悔やまれるものだと考えている。

「たとえランドがマックスを抜いたとしても、ここはDRSの効果が非常に大きいから、マックスが再びランドを攻撃するポジションにつけていた可能性もある」とステラは語る。

「だから実際には、レースの終盤に向けて起こり得た非常にエキサイティングな戦いを見るチャンスが失われたと私は思う。ランドが逃げ切れるかどうかは分からなかった」

「彼らの戦いはチェッカーフラッグまで続いたかもしれない。それを知ることができないのは残念だ」

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