角田裕毅への懲罰を支持する周冠宇「コースから完全に押し出された」アルファロメオに4戦ぶりの得点献上
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角田裕毅(アルファタウリ)に対する5秒ペナルティを経て、オーストラリアGP以来、4戦ぶりとなるポイントをアルファロメオにもたらした周冠宇は「正しい判断」と述べ、スチュワードの決定を支持した。
13番グリッドに着いた24歳の中国人ドライバーはスタートでポジションを上げて第1スティント中にトップ10にまで浮上。適切なストラテジーに後押しされ、最終盤に角田裕毅を追走し、10位でチェッカーフラッグを受けた後、9位に昇格して貴重な2点を獲得した。
リザルトに影響を与える事になった角田裕毅とのターン1でのインシデントについて周冠宇は「スチュワードは正しい判断を下した」と述べ、エスケープに逃げなければ衝突していたはずだと主張した。
「結果を残すためにはライバルにプレッシャーをかけ続けなければならない事は分かっていたし、チャンスが訪れた際にミスを誘うよう努力した」
「結局のところ、ユーキを攻略できるペースがある事は分かっていたんだ」
「DRSを使って、ブレーキゾーンで少なくとも僕はコーナーに向けて半車分、前に出ていた。すると彼はブレーキをリリースして僕をコースから完全に押し出したんだ」
「スペースがなくエスケープ・ロードを通らなければならなかった」
僚友バルテリ・ボッタスはデブリによって序盤にフロアを損傷。黄旗もセーフティーカー(SC)もリタイヤするマシンも出ない状況では挽回のチャンスもなく19位でレースを終えた。
周冠宇が2点を追加したことでアルファロメオは総獲得ポイントを8点とし、ランキング7位につけるハースと同ポイントに並んだ。
「今日は本当に楽しかった。素晴らしいレース運びだったと思う。パフォーマンスという点で言えば、僕にとってF1でのベストな2日間だったと思う」と周冠宇は振り返る。
「オープニングラップは良かった。チャンスを掴む上で決定的に重要な1周だった。ペースは力強かったけど、タイヤを上手くマネジメントしなければならない瞬間もあった」
「最終的には上手くいって2ポイントを持ち帰ることができた。良い結果になった」
チーム代表を務めるアレッサンドロ・アルンニ・ブラービは「周の走りは本当に良かった。毎周に渡ってプッシュし続け、パフォーマンスを向上させるためにチームと協力しあった」
「彼は順調に成長している。特に前戦モナコでは厳しい週末を過ごしただけに、彼は自信を持って立ち直る力を示してくれたし、ポイントの獲得はそれに見合うものだ」
6月4日(日)にカタロニア・サーキットで行われた2023年F1第8戦スペインGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がグランドスラムを達成して通算40勝目を飾り、2位にルイス・ハミルトン、3位にジョージ・ラッセルとメルセデス勢がダブル表彰台に上がった。
ジル・ビルヌーブ・サーキットを舞台とする次戦カナダGPは6月17日のフリー走行1で幕を開ける。