角田裕毅、”ミリ単位”の走行違反「自分自身に腹が立つ」抹消15番手…決勝に過度な期待なし
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トラックリミット違反を犯して15番手でQ2敗退を喫した6月3日(土)のF1スペインGP予選を経て角田裕毅(アルファタウリ)は、それが「ミリ単位」レベルの僅かなものだったとの認識を示し、悔いはないとしながらも「自分自身に本当に腹が立っています」と失望を隠さなかった。
霧雨が降る寒いコンディションの中で行われた予選は角田裕毅にとって、開始早々の赤旗を前に激しいロックアップを喫し、タイヤにダメージを負う厳しいものとなり、昨年のウィナー、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がQ1で姿を消すなど波乱の展開となった。
それでも角田裕毅はQ2に駒を進めたが、新品タイヤは底をつき、Q3まで1000分の33秒差という見事なラップ(1分13秒316)はターン5のトラックリミットにより抹消となり、残念ながら15番手でクルマを降りた。同じAT04を駆るニック・デ・フリースは14番手という結果だった。
車両パフォーマンス部門を率いるギヨーム・デゾトゥーは「ユーキのQ2最後のラップは本当に力強かった」とした上で「悔しい結果に終わってしまったが、昨日と今朝に渡ってバランスに苦しんできただけに、彼もこのラップには満足できるだろう」と語った。
予選を終えて角田裕毅は「チームが良い仕事をしてくれて、ラップも良かったのですが、コース外に出るというミスをしてしまい、タイムが抹消されてしまいました。自分自身に本当に腹が立っています」と振り返った。
「Q3に進出するためには全てを出し切らなければならないと思っていたので悔いはないのですが、兎に角、すごく惜しいです」
「ダンプからドライへと変化するトリッキーなコンディションとなりましたが、それによって予選は興味深いものになりました」
「明日に向けては過度な期待を抱いてはいませんが、何が起こるか分からないので、ポイント獲得のチャンスを最大化するために、あらゆるシナリオを想定して準備するつもりです」
日曜のレースについてデゾトゥーは、タイヤのデグラデーションが重要な役割を果たすだろうとして「今夜はあらゆる可能性を分析し、ポイントを獲得できるよう取り組んでいくつもりだ」と付け加えた。
2023年F1スペインGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間6月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。セッションの模様は期間限定キャンペーン中のDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。