フロア”全損”も最前列は可能だったとアロンソ、1周あたり何秒失った? 「本当に馬鹿げた」ミスの影響を説明

セッションに向けてアストンマーチンAMR23に乗り込むフェルナンド・アロンソ、2023年6月3日F1スペインGP予選Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

予選開始直後にフロアが「完全に破壊」され、1周あたり「コンマ数秒」を失っていたにも関わらず、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はその手負いのマシンでF1スペインGPのフロントロウを獲得できたはずとの考えを示した。

2006年と2013年のスペインGPウィナーは予選一発目のアウトラップでグラベルに飛び出しフロアにダメージを負った。その影響はQ3を含む予選全体に及び、アロンソは「本当に馬鹿げた」ミスだったと苦笑いを浮かべた。

これが響き、同じAMR23を駆るランス・ストロールが6番手を刻んだ一方、2度のF1ワールドチャンピオンは母国観衆を前に9番手に留まった。アストン移籍以降、チームメイトに破れたのは今回が初めてだった。

フロアダメージの影響についてアロンソは「コンマ数秒」に相当するものだと明かし、風による影響か、路面状況によるものかは分からないとしながらも「クルマは幾つかのコーナーで奇妙な動きをしていた」と説明した。

「おそらく、Q1の一件が全てを危うくしたと思う。僕はミスを犯した。多分、濡れた路面に足を踏み入れたんだと思うけど、最終コーナーでクルマのコントロールを失い、砂利によってフロアが完全に破壊されてしまった。本当に高くついた」

「あれがアウトラップというのが余計に痛いところだね。プッシュすることさえしていなかったんだ」

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチンのガレージ前に停車するフェルナンド・アロンソ、2023年6月3日F1スペインGP予選

アロンソはまた、Q3の最終アタックはターン10通過の時点まで「12.7秒台」だったとして、フロアの損傷に関係なく2番手は可能だったとの考えを示した。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と並ぶフロントロウ2番グリッドを手にしたカルロス・サインツのラップタイムは1分12秒734だった。

この日はアロンソのみならず、同じく有力候補のシャルル・ルクレール(フェラーリ)がQ1で、セルジオ・ペレス(レッドブル)がQ2で敗退する波乱の展開となった。

アロンソは「誰にとってもトリッキーだったと思うけど、僕の場合は単に、Q1のアウトラップでミスをしたがために、全てが損なわれてしまった」と振り返った。

その一方で「フロアにダメージがあってなお、クルマには競争力が感じられた」として、レースに向けて気持ちを切り替えていくと誓った。

ただし表彰台については「少し遠すぎるかもしれない」と述べ、現実的な目標は「5位以内」だと説明した。

「ペースは良いし、デグラデーションも悪くない。レイアウトが変更された事で、オーバーテイクがしやすくなるかどうか、そして戦略的に何ができるかを検討してみるつもりだ」

アロンソはまた「ガレージに入る度にみんなが修復を試みてくれた。良い仕事をしてくれた」とメカニックの労をねぎらった。


2023年F1スペインGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間6月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様は期間限定キャンペーン中のDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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