ピレリF1シンガポールGPインフォグラフィックス
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ピレリ「レース戦略が結果を左右、タイヤの摩耗・劣化率の把握が不可欠」F1シンガポールGP 2017《preview》

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ピレリのF1統括責任者であるマリオ・イゾラは、シンガポールGPでは何よりもタイヤ戦略が重要であり、効果的な戦略立案のためには、タイヤの摩耗率や劣化率を把握する事が必要不可欠だと主張する。

シーズンで最も単調なピットストップ戦略がお披露目されるモンツァを終え、F1サーカスはカレンダーの中で最も複雑なレース戦略が要求されるシンガポールへと向かう。持ち込まれるのはソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトの3種類。シンガポールでは1回以上のピットストップが行われるのが通例だ。

市街地コースのマリーナベイでは程度の差こそあれ全体的にグリップが低く、マンホールや白線などの一般道に特有の”障害物”がマシンのスリップを誘う。低速故にレース時間がリミットの2時間に迫ることは珍しくなく、9年間の歴史においてセーフティーカー出動率が100%というのも戦略策定を難しくさせる要素になっている。今年はコースレイアウトに大きな変化はない。

イゾラは「シンガポールでは常にピットストップ戦略が重要な役割を果たしてきた」とコメント。今年もまた予測不能なレースになるとの見解を示した。

「2時間のレース中にセーフティーカーが入る可能性が高いこともあり、シンガポールGPは今年も予測するのが難しいのです。とは言え歴史的に見れば、ポールポジションは優勝に大きな影響を与えていますし、その意味では予選も重要です」

「通常のグランプリとは異なり、ここでは夜間の路面温度を考慮しなければなりませんので、チームはフリー走行でのデータに注意を払う必要があります。これらの要素を理解することは、タイヤの摩耗率や劣化率を上手くマネージして効果的なタイヤ戦略を実施する上で欠かすことの出来ない作業なのです」

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2017年第14戦シンガポールグランプリは、日本時間9月15日(金)19時から始まるフリー走行で幕を開ける。舞台となるのはマリーナベイ市街地コース、湾岸地区に仮設される市街地コースとなる。

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