リタイヤでご機嫌斜めのアロンソ「あんな状況じゃ何もできやしない」 F1シンガポールGP 2017《決勝後》
F1シンガポールGPをリタイヤで終えたフェルナンド・アロンソは「あんな状況じゃ何もできやしない」と不満げにレースを振り返った。決勝のオープニングラップでは、セバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネン、マックス・フェルスタッペンの3者が絡む多重クラッシュが発生、アロンソはこの煽りを受けてマシンを破損した。
雨によって路面が滑りやすい状況の中、アロンソはタイヤスピンさせることなく最高のスタートを切り、ホームストレートエンドで3番手にまで順位を上げた。難しいコンディションだっただけに表彰台への期待も生まれたが、コーナーを抜ける途中で制御を失ったフェルスタッペンとライコネンがイン側から衝突、アロンソはマシンの右側に大きなダメージを負った。
辛うじてコース上に留まったものの、フロアの破損に加えてマシンの状態をピットに伝えるテレメトリーを失っており、ピット側はマシンの状態監視が不可能な状況に陥った。セーフティーカー明けのリスタート後は、後続のマシンに対抗する事もできずズルズルとポジションを失い、最終的には電気系のトラブルによって9周目にリタイヤした。
運がなかった…為す術なし
フェルナンド・アロンソ決勝: DNF, グリッド: 8位
スタートは最高だった。ちゃんとマシンを加速させて3位まで順位を上げたんだけど、その後は間違ったタイミングで間違った場所に出てしまったよ。イン側で何が起こっていたのかは分からないんだ。僕が把握してたのは、1コーナーで何台かのマシンがクラッシュして僕に当たってきたって事だけ。あんな状況じゃ僕には何もできないさ。
ツイてないことに、あの接触によってマシンに大きな問題が出てしまった。コックピットからはマシンにどれくらいのダメージがあるのか分からなかったけど、車のフィーリングはおかしかったし、オーバーステアが酷かったよ。チームにダメージの状況を聞いてみたんだけど、テレメトリーが壊れてしまってピットからも全く状況が分からなかったんだ。結局、電気系のトラブルが出てしまいマシンを止めざるを得なかった。
モータースポーツではこういった事は時々起こるものだけど、残念なことに今日は僕らに起こってしまったね。ウェットでは僕らは凄く強いし、もともと今回のレースに凄い期待してたから、残念過ぎるね。今夜はガッカリだったけど、全体としては楽しい週末になったよ。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。2週間後のセパンでは上手くいく事を祈ってるよ。
オープニングラップの事故の詳細については、【動画】F1シンガポールGP 1周目のまさかの多重クラッシュを参照されたい。