ボッタスのタイトル獲得の可能性を除外するシューマッハ「開幕戦の勝利は運が良かっただけ」
シーズン開幕戦を終えて、ニコ・ロズベルグがバルテリ・ボッタスのワールドチャンピオン獲得の可能性を指摘する一方で、7度のF1ワールドチャンピオン、ミハエルの弟ラルフは「運が良かっただけ」だとの認識を示し、これを除外する。
メルボルンで開催されたF1オーストラリアGP決勝レースでボッタスは、スタート直後のターン1でポールシッターのルイス・ハミルトンをオーバーテイク。終始レースをコントロールし、後続に対して大きなギャップを築きトップチェッカーを受けた。
「単純に彼にとって良い週末になっただけであって、それ以上でもそれ以下でもない。特に特筆すべきものはなかった」とラルフ・シューマッハ。メルボルンでのリザルトは、ドライバーの実力を反映したものではないと主張した。
「予選ではルイスと同レベルのパフォーマンスを示したが、最終的にはミスを喫しコンマ1秒遅れた。ハミルトンがスタートで出遅れず、アンダーボディに損傷を抱えていなければ、いつもと変わらずルイスが優勝したはずだ」
レース後メルセデスは、ハミルトンのマシンのシールエリアと呼ばれるフロア前方がダメージを負っていた事を明らかにした。縁石によってカーボン製パーツが破損した結果、ダウンフォースは不足しマシンバランスは悪化。ハミルトンは手負いのクルマで2位表彰台を掴んだ。
ラルフ・シューマッハは「速いドライバーである事は間違いないが、ボッタスには一貫性がない。絶え間ないプレッシャーに耐えられないんだ」と語り、”ボッタス 2.0″誕生の可能性を否定。髭をたくわえ開幕戦を制したと言えども、昨年までのボッタスと何ら変わりないとの認識を示した。
ボッタスが完璧なスタートを決めたのとは対照的に、ハミルトンはバイトポイントを掴みきれず、瞬間的に若干ホイールスピンを起こしていた。最初の蹴り出しが僅かに遅れた結果、ハミルトンの加速は鈍り、ボッタスをカバーしようと右に動いたものの叶わず、イン側を余裕で通り抜けるもう一台のメルセデスを横目で見つめる他になかった。