角田裕毅「悔しい」連呼、残り4周で逃した1点…見事なタイヤマネで好機 手繰り寄せるも
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3月19日(日)のF1第2戦サウジアラビアGP決勝を11位で終えた角田裕毅(アルファタウリ)はレース後のインタビューで「悔しい」を連呼した。僅差で入賞を逃したのは開幕バーレーンに続き2戦連続だ。
16番グリッドという後方からのスタートながらも、ランス・ストロール(アストンマーチン)の停車によるセーフティーカー(SC)導入の好機を活かして8番手に浮上。残り4周まで10番手を走行していたが、ケビン・マグヌッセン(ハース)に交わされた。
時速300km超での激しい高速バトルを終えた角田裕毅は、他の誰よりも疲れ切った様子を見せ何度も汗を拭った。ジェッダはコースのすぐ両側をウォールが囲む。一瞬のミスが大事故に繋がる。
「残り4周で順位を落としての11位フィニッシュという事で悔しいです」と角田裕毅は語った。
「チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれて、すべてが完璧に進んでいました。ミディアムタイヤのペースは本当に良く、予選よりも改善されていました」
SCの好機を活せたのは、それだけ第1スティントを長く引っ張れたからだ。テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「ミディアムタイヤを非常に上手くマネージメントしてくれた賜物」だと評価した。
「これにより第1スティントを延長することができ、我々に先行してハードコンパウンドに交換したライバル達にタイムを失わずに済んだ」
「この戦略とセーフティーカーの導入により、ユーキは今夜の最終ポイント争いに加わった。8番手争いを繰り広げたがアルピーヌの方が速く、彼らを後ろに抑え込むのは難しかった」
「それでも最終スティントでは終始、マグヌッセンからのプレッシャーにさらされながらも10位争いを展開し、11位でフィニッシュした。失ったのは最後の僅か数周だけだった」
50周目のフィニッシュラインを越えた時、マグヌッセンとの差は3秒に満たなかった。角田裕毅は「チームと共に達成したことについては満足していますが、同時に、ポイントを持ち帰れなかった事にガッカリしています」と語る。
「アップデートが投入される予定なので、次のメルボルンでは強くなって戻ってくるつもりです。僕らは既に次のレースに向けて完全に集中しています。パフォーマンスを最大限に発揮できるよう最善を尽くすつもりです」
「中団のトップで戦えるように、そしてコンスタントにポイントを獲得できるようにするために、これからも努力を続けていきます」
3月19日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2023年F1第2戦サウジアラビアGP決勝では、セルジオ・ペレスがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペンが続いた事でレッドブルが2戦連続の1-2を飾った。
レッドブル勢に続いてチェッカーを受けたのはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)だが、レース後に10秒ペナルティが科されたために4位に後退。代わってジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位に昇格した。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月31日のフリー走行1で幕を開ける。