RB代表メキーズ「角田裕毅のレースを台無しにした」懲罰が適切に機能していないと指摘
ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1のローラン・メキーズ代表は「角田裕毅のレースを台無しにした」として、3月9日(土)のF1第2戦サウジアラビアGPでケビン・マグヌッセン(ハース)に科されたペナルティの効果に疑問を投げかけた。
ターン20のコース外から角田裕毅を抜き去り順位を上げたマグヌッセンは、これによりタイムペナルティを受けた後、まだピットストップを終えていなかった僚友ニコ・ヒュルケンベルグを入賞させるべくペースを落とし、彼のライバルとなり得る後続のライバル勢を抑え込んだ。
この戦略が功を奏してヒュルケンベルグは、ピットストップを終えて実質的なポイント圏内でコースに復帰。10位でフィニッシュしてチームに貴重な今季初の1ポイントを持ち帰った。これによりハースはコンストラクター選手権6位に浮上した。
ペナルティはルール違反を犯した競技者に対して適切な制裁を加え、公平な競技環境を保持することを目的とするものだが、今回のケースについてメキーズは、適切に機能しておらず、その結果として角田裕毅の努力が無に帰したと考えている。
「週末を通して良い仕事をしてきたチームにとって、今日の結果は非常に残念なものになってしまった」とメキーズは語る。
「ユーキは10位フィニッシュの可能性を懸けて戦っていたが、その後、マグヌッセンに追い抜かれた。それはコースをカットして行われたものだった」
「彼(マグヌッセン)はその後、チームメイトが我々全員の前でピットインできるよう、集団を押し下げ、ユーキのレースを台無しにした。これではマグヌッセンに科されたペナルティは無意味だ」
「昨日の予選が本当に良かっただけに残念な結果だ」
角田裕毅は予選9番手の好位置を確保するも、レースではこれを結果に繋げられず15位に終わった。
もう1台のVCARB 01をドライブしたダニエル・リカルドは、15番グリッドからスタートして16位と、こちらもポジションを落とすレースとなった。
リカルドのレースについてメキーズは「セーフティーカーが導入されている間に行われたダブル・スタックの際に、かなりの時間を失った事で損なわれてしまった」と振り返った。
「その後はレースの大部分を酷いトラフィックの中で過ごした。超タイトな中団争いにおいては、すべてが完璧でないとすぐに大きく順位を落としてしまう。今回のレースは我々にとって決して完璧ではなかった」
メルセデスとマクラーレンはランス・ストロール(アストンマーチン)のクラッシュによりセーフティーカー(SC)が導入された際、おそらくはタイムロスのリスクを嫌っての事だろうが、2台同時ストップ、いわゆるダブルスタックをせず、より下のポジションを走行していたドライバーをステイアウトさせた。
3月9日(土)にジェッダ市街地コースで行われた2024年F1第2戦サウジアラビアGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペンが2戦連続のポール・トゥ・ウインを飾り、セルジオ・ペレスが2位に続いた事でレッドブルが再び1-2フィニッシュを果たした。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月22日のフリー走行1で幕を開ける。