レッドブルRB19は前代未聞「こんなの見たことない」と7冠ハミルトン、打つ手なしとサインツ
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3月19日(日)のF1サウジアラビアGPで、いとも容易くマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にオーバーテイクを許したルイス・ハミルトン(メルセデス)は、数年前に支配的な速さを誇ったメルセデスでさえ、これほど速くはなかったと語った。
レッドブルはジェッダ市街地コースでのレースで開幕バーレーンGPに続く2戦連続の1-2フィニッシュを飾った。特に、後方15番グリッドからスタートしたフェルスタッペンの速さはセンセーショナルだった。
50周のレースの8周目に早くもトップ10に入れ込むと、折り返し地点には2番手にまで浮上。前方を走っていたメルセデスに為す術はなく、フェルスタッペンはハミルトンとジョージ・ラッセルを軽く抜き去っていった。
2014年から2021年にかけて8年連続でコンストラクターズタイトルを勝ち取ったメルセデスを形容する「絶対王者」との称号は今や、レッドブル・レーシングのものになりつつある。
ESPNによるとトップから31秒遅れの5位でフィニッシュしたハミルトンは、レッドブルがこれほどまでに支配的だとF1にとって損失なのでは?と問われると「僕が言うことじゃないけど、こんなに速いクルマは見たことがない」と答えた。
「僕らが速かった時でさえ、これほどじゃなかった。これまでに見てきた中で言っても一番速い。理由も方法も分からないけど、彼は手に負えないスピードで僕を追い抜いていった」
チームメイトのジョージ・ラッセルも「レッドブルがやったことは評価しなきゃならない。後続との差は、おそらく2014年のメルセデス以来、見たことがない程に大きいと思う」と述べ、ハミルトンと同様の見解を示した。
フェラーリのカルロス・サインツは、フェルスタッペンの挽回劇はレッドブルが「別次元にいる事の表れ」であるとして、車体性能の差がドライバーの腕以上に大きな意味を持つF1というスポーツにおいて、レッドブルに対抗するためにドライバーとしてできる事は「殆どない」と付け加えた。
3月19日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2023年F1第2戦サウジアラビアGP決勝では、セルジオ・ペレスがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペンが続いた事でレッドブルが2戦連続の1-2を飾った。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月31日のフリー走行1で幕を開ける。