耐え忍ぶガスリー、1周目にDNF「今こそ走らなきゃならない時なのに…」やれるのは頑張り続ける事だけ、とアルピーヌ
苦境の時だからこそマイレージを稼いでデータを集めなければならない…そんな想いも虚しく、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)はギアボックストラブルに見舞われたため、F1第2戦サウジアラビアGPを僅か1周で終えなければならなかった。
フォーメーションラップを経て各車がグリッドに着く中、ガスリーの10号車A524をトラブルが襲った。かろうじてグリッドに着いてスタートこそ迎えたものの、1周90秒強のジェッダ市街地コースを2分以上をかけて走った後、ガレージにクルマを入れた。
問題について詳しく説明するよう求められたガスリーは「僕らの週末でなかった事は確かだ。フォーメーションラップで6速を失ってね。ギアボックスに問題があって、そのためにリタイアしなきゃいけなかった」と説明した。
「昨日の予選でもクルマにダメージがあって、それによって多分、Q2のチャンスを逃したんだけど、兎に角、チームと僕にとっては本当に厳しい2日間だった」
「みんな本当に大変な時を過ごしてる。一生懸命努力して、たくさんのエネルギーを注いでいるのに、残念ながら今日は走行時間を失ってしまった。本当に大切だってのに」
「もっとパフォーマンスを見つけ出さなきゃならない事は分かってる。この新しいクルマに対する理解をもっと深めなきゃならない。解決策を見つける必要がある。そのためには走らないと。できるだけデータを集めるためにね」
「かなりハッキリしてると思うんだ。クルマに足りないもの、チームに求めているものは本当に明確だし、改善すべき点も分かってる」
「でもクルマにアップグレードが導入されるまでは忍耐が必要で、それまでの間は、持ってるもので最善を尽くさないと」
「でもチームの全員がガッカリしていると思う」
幸いにも、もう1台のA524に深刻なトラブルはなく、昨年のサウジアラビアGPで8位入賞を果たしたエステバン・オコンは無事に完走したが、1ラップダウンの13位という結果だった。
オコンは「現実的に言って、今日はこれ以上のものは達成できなかった」と振り返り、「ポイント獲得に足るだけの十分な速さがないというのが実情だ。うろたえる事なく、パフォーマンスを見つけ出すために努力し続けるよ」と付け加えた。
チーム代表を務めるブルーノ・ファミンは「我々にできることはただひとつ、今の状況を改善するために一丸となってハードワークを続けることだ」と語った。
3月9日(土)にジェッダ市街地コースで行われた2024年F1第2戦サウジアラビアGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペンが2戦連続のポール・トゥ・ウインを飾り、セルジオ・ペレスが2位に続いた事でレッドブルが再び1-2フィニッシュを果たした。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月22日のフリー走行1で幕を開ける。