レッドブル・ホンダ、直線速度でメルセデスに敵う者なしと主張も「レースは別」逆転に意欲
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、メルセデスW12が持つ驚異的なストレートライン速度に太刀打ちできる者はいないとする一方、「レースは別だ」と述べ、71周で競われるF1第19戦サンパウロGP決勝レースでの逆転に意欲を見せている。
11月12日のスプリント予選では、マックス・フェルスタッペンが最上位グリッドからスタートするも、ブラックアウト直後にバルテリ・ボッタス(メルセデス)に先行を許し、その後、DRS圏内に踏み込むも肝心のストレートで引き離されてしまい2位フィニッシュと、1ポジションを失った。
対して予選失格処分で最後尾グリッドとなったもう一台のメルセデスW12を駆るルイス・ハミルトンは、1周目に一気に14番手にまでポジションを上げると、最終的に15台を抜き去る驚異のオーバーテイクショーを披露して5番手でフィニッシュし、タイトル争いでのダメージを最小限に抑えた。
スプリント予選を振り返ったホーナーは「今日は2ポイントを獲得することができた。これはチャンピオンシップ争いに極めて重要な意味を持つものになるだろう」とリザルトに満足感を示したが、同時にメルセデスが持つトップスピードにも言及せざるを得なかった。
「メルセデスの今日のスピードには大して驚いていない。過去数戦、ずっと続いているものだからね」
「トルコを皮切りに彼らのストレートスピードは向上した。メキシコでのストレート終端では我々より約時速14km速かった。それは昨日も同じだった」
ホーナーは「ストレートで彼らに対峙できる者はいない」と最大限の賛辞を贈る一方て「明日のレースは別だ」とも述べ、決勝レースでの巻き返しに意欲を示した。
レッドブル・ホンダRB16Bは暖かいコンディションの方がバランスが良い傾向がうかがえる。ホーナーは「路面コンディションはより暑くなる見通しだし、戦略が鍵になるだろう。我々としてはターン1に向けて上手く蹴り出す必要がある」と語る。
「今日、ミディアムタイヤを使った事で、我々には明日に向けてソフトが残っている。ブラジルでのレースは毎年そうだが、決勝当日は何が起きるか分からない。自分達自身の事に集中する必要がある」
日曜の決勝ではフェルスタッペンが2番グリッド、セルジオ・ペレスが4番グリッドにつく。
ホーナーは「ポイントを懸けて2台で戦う必要がある。マックスはフロントローに並び、チェコ(ペレス)はその背後につく。積極的に掴みにいくつもりだ。何ができるか楽しみだ」と締め括った。
2021年 F1サンパウロGP(旧ブラジルGP)決勝レースは、日本時間11月14日(日)26時にスタート。1周4309mのインテルラゴス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。