ダニエル・リカルド、長期離脱の危機…F1日本GPも危うし?最新の復帰見通しを説明するレッドブル
Published:
当初は第16戦シンガポールGPが一つのターゲットとされていたダニエル・リカルド(アルファタウリ)の復帰戦だが、シンガポールGP(9月15~17日)はおろか、鈴鹿日本GP(9月22~24日)でのカムバックにも暗雲が漂い始めている。
リカルドはアルファタウリでの復帰3戦目となるオランダGPのフリー走行でクラッシュ。ステアリングに手をかけたままバリアと衝突した事で中手骨を骨折し、今週末のイタリアGPを含めて以降のセッションはリアム・ローソンが代役を務めている。
独「Motorsport-Magazin」によるとレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、リカルドの怪我の回復には「通常6週間かかる」と説明した。オランダGPを基準にすると、34歳のオーストラリア人ドライバーがパドックに戻るのは早くとも第18戦カタールGP(10月6~9日)という計算だ。
勿論、予想以上に早く怪我が完治する可能性はあるが、それでもなおマルコは、マリーナベイ市街地コースや鈴鹿サーキットでリカルドAT04をドライブする可能性は低いと考えている。
マルコは「回復が最も上手くいった場合、(復帰の)可能性がある最初のグランプリはシンガポールGPだろう」としつつも、「身体的な負担が最も大きいグランプリの一つであるため、その可能性は低いし、同じことは鈴鹿にも当てはまる」と付け加えた。
バンピーな路面、間近に迫るコンクリートウォール、高温多湿の環境などなど、マリーナベイはマシンにもドライバーにも容赦がなく、身体的な過酷さはシーズン最大で、1ラップが2分近くに及ぶため、アクシデントなく順調に進んだとしてもレースでのチェッカーフラッグには2時間近くを要する。
また、鈴鹿サーキットは第1セクターのS字に代表されるように過度なGフォースがかかる高速コーナーが多く、ステアリングを動かさずに済むセクションが殆どない。実際、鈴鹿での1周のおよそ3分の2は、コーナリングに費やされるため、少しでも手に違和感があればクラッシュなどの不測の事態を招きかねない。
アルファタウリはリカルドが復帰するまでの全てのレースでローソンが代役を務めるとしている。