レッドブル・レーシングの技術部門を率いるエイドリアン・ニューウェイ、F1バルセロナ合同テストにて
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ホンダエンジンの性能がニューウエイをやる気にさせた、とレッドブル

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レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、F1界を代表する天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイがやる気に満ちているのは、ホンダが開発した2019年F1パワーユニット「RA619H」の性能に感化されているからだと主張する。

1.6リッターV6ハイブリッドターボの導入によって、マシンパフォーマンスに占めるエンジンの役割が増大。エアロダイナミクスの重要性が相対的に低下した事で、ニューウエイはF1への興味を失い、2015年を最後に一線を退いていたが、ホンダとの提携初年度となる2019年マシン「RB15」の開発に全面関与。完全復帰を果たした。

「エイドリアンは、ホンダのエンジンが先頭チームのパフォーマンスにますます近づいている事を理解しており、それが彼にとっての大きなモチベーションになっている」ジュネーブ国際モーターショーで英アストンマーチンのブースに姿を見せたホーナー代表は、Sky Sportsのインタビューの中でこのように答えた。

「彼は今ミルトン・キーンズのスタッフ達と共に全力で仕事に取り組んでる。良いシーズンが迎えられる事を祈ってるよ。我々の仕事は、フェラーリとメルセデスとのギャップを埋めることだ」

レッドブルの創業者であるディートリッヒ・マテシッツ総帥は、レッドブルは今年、F1参戦以来初めてライバルに太刀打ちできる強力なエンジンを手にしたとの認識を示し、チャンピオンシップ争いへの殴り込みに大きな手応えを得ている事を明かしている。

ピエール・ガスリーのクラッシュと、マシンの信頼性不足によって、レッドブル・ホンダのバルセロナ合同テストは妥協の内に幕を閉じる事となった。だが、ホーナー代表は来週末に控える2019シーズン開幕オーストラリアGPを前に、楽観的な姿勢を見せている。

「テストが終わって明らかなことは、フェラーリが非常に強いという事だ」とホーナー代表。「多かれ少なかれ、メルセデスも跳馬と同じような立ち位置に巻き返してくると思う。彼らはこの世界選手権に君臨するチャンピオンであり、気が緩む事はないだろうからね」

「だが我々が彼らとのギャップを埋めたもの確かだ。メルボルンは少し特殊なトラックだから、最初の3レースは様子を見る必要がある。何か聞きたいことがあれば、その時にまた聞いてくれ」

レッドブル・レーシングはV8エンジン時代にセバスチャン・ベッテルと4連覇を達成したものの、ハイブリッドターボが導入された2014年以降は、フロントランナーのポジションから遠ざかっている。