レッドブル代表ホーナー「父親は主観的」ヨス・フェルスタッペンの批判を退ける
マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスは対等な立場として共にタイトルを争う権利があるとして、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はヨス・フェルスタッペンの批判を退けた。
前戦モナコでのペレスの勝利を受けヨスは恒例のコラムの中で、ワールドチャンピオンである息子をペレスより上位でフィニッシュさせるためにチームが「ほとんど影響力を行使しなかった」として、取れたはずのポイントが「投げ捨てられた」と不満を漏らした。
これについてホーナーはアゼルバイジャンGPの初日、「父親、親父というのは決して客観的な存在ではない」と述べ、チームの戦略的判断を擁護すると共に、2年の契約延長を手にしたペレスはあくまでもフェルスタッペンと対等の立場にあると強調した。
「ヨスは我々がレース中に把握していたあらゆる情報を知っていたわけではない。もしマックスがピットインしていたら、ジョージ(ラッセル)に先行を許す事になっただろう」
「ヨスは個性的な人間だ。自分自身の意見を持っているし、それはそれで全く構わない。だが我々にとっての現実は(ヨスが意見するものとは)明らかに少し違っていたんだ」
ホーナーはまた「No.1ドライバーというのは前にいるドライバーだ。単純な話さ。だからチェコがピットストップの指示を受けたんだ」と述べ、レース中に優先されるのは前方を走るドライバーだと説明した。
「ただ結局のところ、我々が戦っているのは2人の速いドライバーを備えるフェラーリであって、チームメイト間で争っているわけじゃない」
「我々はチーム一丸となって、非常に手強いフェラーリを相手に戦いを挑まなければならないのだ」
父ヨスとは異なり、モナコでのレッドブルの戦略的判断に関しては、マックスもチームと同様の見解を有しており、そもそもモンテカルロでのレース結果は、ペレスのクラッシュによって最終アタックのチャンスを失った予選の時点で決定していたと考えている。
バクーでの週末を前にフェルスタッペンは「僕のレースは既に土曜に終わっていたんだ。そういうものさ。レースに関しては2台目のマシンだったんだから、そうなればチームオーダーに従うだけだよ」と語った。
モナコでの優勝によってペレスは、ドライバーズ選手権をリードするフェルスタッペンとの差を15ポイント、2位シャルル・ルクレール(フェラーリ)との差を6ポイントにまで縮め、タイトル争いの主役の一人に躍り出た。
ペレスは「良いチャンスに恵まれたと思っている。もちろんシーズンはまだ始まったばかりだし、今後何が起きても不思議じゃない」と述べ、自身初の世界タイトルを目指す意向を明らかにしている。
契約書面においてもタイトル争いの障害となるものはない。
モナコでの週末を前にサインしたレッドブルとの新たな契約についてペレスは「2位でフィニッシュしなきゃならないとか、そういった事は書かれていない」と明かした。