フェルスタッペンとペレスの険悪化懸念「交戦規定」を持ち出すレッドブル代表ホーナー
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レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「交戦規定」を持ち出し、マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが互いに敵意を持ち始めるのではとの懸念を一蹴した。
第2戦サウジアラビアGPではファステストラップを巡るチームとのコミュニケーションを巡って両者が意見を異にし、少なからず互いに疑心暗鬼な様子を見せた。
結局、ペレスが保持していたファステストラップは最終ラップで塗り替えられ、ボーナスポイントを追加したフェルスタッペンが1点差でランキングリーダーの座を死守した。
第3戦オーストラリアGPの会見では、フェルスタッペンとペレスが参加したジェッダでのレース後会見に「少し冷ややかな雰囲気」が感じられた…このままでは関係が悪化するのでは?と質問が飛んだ。
これに対してホーナーは「そうなる理由はない。確かにふたりとも、競争的な獣にしてレーシングドライバーだが、チームファーストという点での交戦規定を理解している」と返した。
「特に今シーズンの現段階における我々は、ライバルチームが持つほど、風洞での開発時間がないわけで、できるだけ早い段階でポイントを量産してチャンピオンシップで先行しておく事が非常に重要だ。シーズン後半に他のチームが反撃してくることは分かっているわけだからね」
昨年のコンストラクターズ選手権を制したレッドブルは、ただでさえ風洞およびCFDによるテスト時間が制限されているが、2021年シーズンの予算上限ルールに違反した事で更に10%削減されている。
ホーナーはまた「我々は常に、2人のドライバーに最高のチャンスと最高のマシンを提供することに努めてきた」と述べ、レッドブルが歴史的にフェルスタッペンを重視し、そのチームメイトが軽んじられてきたとのセルジオ・ペレスの示唆的な指摘を軽視した。
「マックスとチェコ、ダニエル(リカルド)とマックス、ダニエルとセブ(ベッテル)、マーク(ウェバー)とセブ、あるいはデビッド・クルサードとマークにしてもそうだ」
「結局は、彼らがコース上で何を達成するかということが重要なんだ」
そして、初戦バーレーンで2位、第2戦サウジアラビアでポール・トゥ・ウインを飾り、力強いシーズンを切ったペレスを賞賛した。
「例えば、圧勝したシンガポールを思い返せば分かる通り、昨年のチェコは素晴らしいレースを繰り広げた」
「そして今年はシーズン序盤の2レースで素晴らしい仕事をみせ、その自信は飛躍的に高まっている。まさに我々が望んでいた通りだ」
開発競争によってライバルがどの程度、どの位のペースでギャップを縮めてくるのかは分からないが、現在の状況が続けば今季のドライバーズタイトルはフェルスタッペンとペレスの一騎打ちとなる事が予想される。
開幕序盤での僅か1ポイントですら非常にアグレッシブに狙いに行くフェルスタッペン相手に、ペレスはどのようにあるべきなのだろうか?
ホーナーは「これほど長いシーズン、つまり全23レースが並ぶマラソンのようなシーズンで如何に一貫性を保つことができるかが鍵になると思う」と付け加えた。