レッドブル・レーシングRB15のエンジンカバーに掲載されたホンダのロゴ
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レッドブル・ホンダRB15は史上”最高額”かつ”ベスト”なF1マシン

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レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコによれば、ホンダ製F1パワーユニットRA619Hを搭載する2019年のレッドブル「RB15」は、チーム史上最もコストがかけられた最強のマシンだという。

「効率性と技術的な完成度で言えば、RB15がレッドブル・レーシング史上ベストかつ最も高価なマシンである事は間違いない」とヘルムート・マルコ。地元オーストリアの民間テレビ局ServusTVのインタビューの中でこのように語った。

「それは、開発のすべての段階において、レッドブルの従業員全員が自力で勝利を掴み取れるチャンスがある事を確信し、チームがあるべき姿に戻ったのだと実感しているからに他ならない」

クリスチャン・ホーナー代表やマルコは事ある毎にホンダに言及。チャンピオンシップを戦うために欠けていた唯一の要素がパワフルなエンジンであり、ホンダとの提携によってそれが初めてもたらされたと述べている。

「ホンダに否定的な声が多く聞かれたが、我々レッドブル・レーシングがこれほど完璧なテストを消化できたのは今回が初めてだった。更なる馬力を手に入れた以上、今年を楽しみにしてしまうのはしょうがない事だ。昨年は4勝だったから今年5勝という目標を掲げるのは現実的だし、さらに多くの勝利を収められる事を願っている」

今季RB15は、伝説的なデザイナーとして各方面から高い評価を受けるエイドリアン・ニューウェイが全面関与。念願であった高い性能を誇るパワーユニットを得たことで、空力の鬼才はかつてないやる気に満ちている。

その高いモチベーションが作用した結果であるかはどうかは定かでないが、レッドブル・ホンダは今週末の開幕戦オーストラリアGPに、第3戦中国GPで予定していたアップグレードを前倒しで導入する。

「メルボルンで素晴らしいマシンを用意しようという執念に満ちたニューウェイのおかげで、当初第3戦での投入が計画されていたパーツを前倒しで持ち込める事になった」とヘルムート・マルコ。

当初はただのリップサービスかと思われたレッドブル首脳陣のホンダへの賛辞だが、それは見当違いで、彼らは心の底からそのように信じているようだ。だが、一体何がマルコやホーナーというレーシングスピリットに溢れる真のレーサーを高揚させているのだろうか? マルコは多くを語ろうとしないが、それには確たる裏付けがあるのだと付け加えた。

「我々が楽観的であるのはきちんとした理由があるからだ。決勝レースでのパフォーマンスで言えばフェラーリに遅れを取っているものの、我々レッドブルはメルセデスよりは先行している」

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