RBバイエル「角田裕毅に劣勢なのは確かだが…」迫る期限、不透明な2025年ラインナップ
リアム・ローソンの契約解除条項に関するタイムリミットは刻々と近づいており、レッドブルとRBは今後数日、あるいは今後数週間以内に、2025年の角田裕毅のチームメイトについて一定の結論を下さなければならない。
レッドブル系2チームのリザーブ・ドライバーを務めるローソンは、レッドブルから来季F1シートが提供されない場合、契約を解除して他のチームに移籍することができる。その期限は9月、あるいは9月15日と見られている。
イタリアGP後のモンツァでのタイヤテストでステアリングを握らせるなどしてレッドブルは、ダニエル・リカルドの代役として昨年、アルファタウリから5戦に出場し、シンガポールGPで入賞を果たしたローソンの評価を積極的に進めている。
現時点で来季の契約を持たない唯一のレッドブル系現行ドライバーであるリカルドは、チームメイトを圧倒することを期待され今季のシートを与えられたものの、予選、決勝ともに角田裕毅に遅れを取っており、255戦のF1キャリアはあと8レースで終りを迎える可能性がある。
しかしながらRBのピーター・バイエルCEOは、リカルドが角田裕毅より劣勢にあることは確かだとしつつも、調子の上向きとチーム内での「補完関係」に触れ、現行ラインナップに満足していることを強調した。
バイエルはモンツァで「昨年のアブダビGPでその兆候はあったが、ユーキは間違いなく、この新しい世代のマシンと、我々がクルマに加えた改良に本当に上手く適応していると思う」と語った。
「純粋な数字で言えば、彼がダニエルより優勢なのは確かだ。ただダニエルも最近、ペースを上げてきているのが見て取れる」
「先週末のザントフォールトを見ると、 残念ながら予選は彼にとっては難しいものになったが、レースペースはかなり良かった」
「彼らは互いを補い合っており、チームとして素晴らしい仕事をしているし、エンジニアたちとも上手くやっている。だから現在のラインナップにはもちろん、満足している」
「ただ、今後数週間のうちに、2025年に向けた話し合いが行われる予定であることも事実だ。それは確かに、興味深いものになるだろう」
最終的にウィリアムズはローガン・サージェントの後任として、ジュニアドライバーのフランコ・コラピントを選んだが、チーム代表のジェームズ・ヴァウルズはローソンのレンタルについて、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表に相談を持ちかけた。
ホーナーは残りのシーズンを通してローソンを貸し出すことに難色を示し、結果的にヴァウルズは、メルセデスのリザーブを務めるミック・シューマッハとコラピントを天秤にかけ、「特別」でも育成ドライバーでもない前者を選択肢から外した。
セルジオ・ペレスは現在、コンストラクターズ選手権争いでチームに貢献できておらず、残りのシーズンで交代が必要になった場合、レッドブルは自チームまたはRBでローソンを起用する必要が生じ得る。
ローソンの起用を望んだウィリアムズの計画が実現しなかった理由について問われたバイエルは次のように語り、あまり多くを語ろうとはしなかった。
「ジェームズがやって来て、可能性があるかどうか尋ねてきたのだと思う。彼はその後、様々な可能性を検討しただろうが、あっという間に状況は静まり返った」
「おそらく彼は、自分の選択肢が何であるかを理解しようとした結果、ジュニアプログラムのドライバーの方を選んだのだろう」
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはサマーブレイク中に、ローソンが2025年にレッドブルまたはRBのF1シートに乗ることは「間違いない」と語ったが、ホーナーは後にこれを否定した。