アルファロメオ・レーシング(Alfa Romeo Racing)のキミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィ
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

キミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィ、2021年アルファロメオF1残留が正式決定

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アルファロメオ・レーシング(Alfa Romeo Racing)はF1第13戦エミリア・ロマーニャGP開幕を翌日に控えた2020年10月30日(金)、キミ・ライコネン並びにアントニオ・ジョビナッツィとの契約延長に合意し、2021年シーズンも同じラインナップとする事を正式発表した。

チーム代表兼CEOのフレデリック・バスールは「2001年以来、キミの才能は誰の目にも明らかだった。私は今でも彼の仕事ぶりを見るたびに情熱とモチベーションを感じる。アントニオは昨年のキャンペーンを力強く終え、今も成長を続けており、エンジニアリング・ブリーフィングといったコース外においても重要な役割を果たしてくれている。彼の勤勉さ、献身、そして伝染するような情熱は、我々にとって大きな財産だ」と語った。

スイス・ヒンウィルのチームは今季いまだ5ポイントしか獲得出来ておらず、コンストラクターズ選手権で8位と厳しいシーズンを過ごしている。こうした状況でF1史上最も経験豊富なライコネンが来季続投を表明するのか疑わしい部分もあったが、前戦ポルトガルGPのオープニングラップで10台抜きの神技を披露し、その闘志が潰えていない事を知らしめた。

2007年のF1ワールドチャンピオンであるフィンランド出身の41歳は、2001年のF1デビューチーム(旧ザウバー)での3シーズン目に挑む事になる。アルファロメオはライコネンが持つスピードと技術的フィードバックを保持する事を望んだ。

「アルファロメオ・レーシングは僕にとってチーム以上の存在で、第二の家族のようなものだ」とライコネン。

「2001年にF1デビューを果たした時のチームメンバーの多くが今もここにいて、その独特の雰囲気が、来年のF1での19年目のシーズンに向けての僕のモチベーションを高めてくれている」

「仮にチームと共に何かを達成できると信じていなければ、僕がここにいる事はないだろう。このチームは言葉よりもハードワークを大切にするチームで、これは僕のスタイルによく合っている。来年を楽しみにしているし、チームと共に中団グループの先頭に向けてステップアップしていきたい」

オーストリアで行われた開幕戦では2ポイントを獲得し、ニュルブルクリンクでもトップ10フィニッシュを果たしてチームに貴重なポイントをもたらしたジョビナッツィであったが、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)所属ドライバーの昇格によってシートを失う可能性が囁かれていた。

しかしながらアルファロメオとその技術パートナーのフェラーリは、空力的な変更はあるものの原則として同一マシンで戦う事になる来シーズンを担当させるにはジョヴィナッツィが最適だと判断した。

「チームは僕を信頼してくれているし、その信頼に応えるために僕はハードワークとコミットメントでベストを尽くしてきた」とジョビナッツィ。

「何度か良いリザルトを残してきたし、チームを前進させるという点でも自分に与えられた役割を果たせていると感じている。でも道のりはまだ長いし、チームと共にもっと多くの事を成し遂げたい」

ライコネンとジョビナッツィの続投が決定した事で、現時点で来季ラインナップが正式に発表されていないのはメルセデス、レッドブル・ホンダ、アルファタウリ・ホンダ、ウィリアムズの4チームのみとなった。

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