メルセデス、フォーミュラE参戦車両「EQ Silver Arrow 01」を世界初公開…2019年F1マシンを意識
2019/20シーズンのフォーミュラE選手権に参戦するメルセデスは3月4日、同社初のフォーミュラEレーシングカー「メルセデスベンツEQシルバーアロー01(Mercedes-Benz EQ Silver Arrow 01)」のレンダリングCGを公開した。
実車は、3月7日から17日にかけて開催されるジュネーブ国際モーターショーで展示される。今回公表されたのはディザーカラーであり、最終的なデザインは開幕前にお披露目される予定だという。
EQシルバーアロー01のコンセプトモデルは、艶消しとグロスの黒をベースとしたボディーに、同社の電気自動車サブブランドEQ(エレクトリック・インテリジェンス)を象徴するブルーのラインが波打つように描かれ、車体後部にはスリーポインテッドスターが散りばめられている。
これには、ペトロナスグリーンが前後方向へと流れるように配置されている同社の2019年型F1マシン「メルセデスAMG F1 W10 EQ Power+」との一貫性を確保しようとのブランディング上の狙いが見て取れる。
メルセデスは、F1とフォーミュラEの両方に参戦する唯一のマニュファクチャラーとなる予定で、高い技術レベルが求められる2つのレーシングシリーズへの並行参戦によって、自動車産業の未来をリードするためのテクノロジー開発とブランディングを推し進めていく事になる。
メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ウォルフは「我々のチームは長期間に渡ってこのプロジェクトを進めてきた。今回初めてティーザーカラーが発表された事で、プロジェクトが最終段階に入ったことを感じている。フォーミュラEは我々にとって未知のシリーズだが、モータースポーツにおけるインテリジェントな電動マシンの性能を、何処まで高められるかに挑戦したいと考えている」と述べた。
なお、メルセデスは既に子会社のHWAを第5シーズンのフォーミュラEへと参加させており、ワークス活動に先立ってベンチュリーのカスタマーチームとして参戦経験を積んでいる。フォーミュラEに投入されるパワートレインは、F1パワーユニット拠点であるブリックスワースで開発され、最高出力340馬力、0-100km/h加速2.8秒というパフォーマンスを叩き出す。
メルセデスベンツEQシルバーアロー01主要諸元
全長 | 5160 mm |
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全幅 | 1770 mm |
全高 | 1050 mm |
フロント・トレッド | 1553 mm |
リア・トレッド | 1505 mm |
地上高 | 75 mm(最大) |
ホイールベース | 3100 mm |
最小重量(ドライバーを含む) | 900kg(バッテリー385kg) |
バッテリー重量 | 385 kg |
バッテリー容量 | 52 kWh |
充電時間 | 約45分 |
出力(練習と予選) | 最大250 kW(340馬力) |
パワー出力(レース) | 最大200 kW(272馬力) |
アタックモード | 最大225 kW(306馬力) |
FanBoost | 最大250 kW(340馬力) |
最高速度 | 280 km/h |
0-100km/h加速 | 約2.8秒 |