
元ザウバー育成のF2王者プルシェール、紆余曲折を経てメルセデスF1に加入
かつてザウバーの育成プログラムで将来を嘱望された逸材が、意外な形でF1パドックに舞い戻る。メルセデスは2月23日(月)、2023年のFIA-F2選手権王者テオ・プルシェールを、2026年のF1開発ドライバーに起用したことを明らかにした。
F2王者までの道のりと停滞
Courtesy Of Sauber Motorsport AG
インタビューに応じるテオ・プルシェール(ザウバーF1リザーブドライバー)、2024年8月31日(土) F1イタリアGP予選(モンツァ・サーキット)
プルシェールは2020年のFIA-F3選手権で、プレマ勢を相手にわずか3ポイント差でタイトルを逃した。この年はオスカー・ピアストリが王座に就き、ローガン・サージェントが総合3位を獲得。両者は3年後にF1へ昇格した。
プルシェールは翌年、F2史上最年少優勝記録を打ち立てた。だが、2年目は期待されたタイトル争いに届かず、評価はやや足踏みする。3年目の2023年に悲願のF2王座をつかんだものの、圧倒的な内容とは言い難かった。
2020年にザウバーの育成プログラムへ加入すると、フリー走行1回目(FP1)で3度の出走機会を得た。だが、バルテリ・ボッタスや周冠宇の後任候補として本格的に検討される局面は訪れず、2024年末にザウバーを離脱した。
2024年はインディカーへ転向し、マクラーレンから参戦。だが、数戦でシートを失った。その後、負傷したアレクサンダー・ロッシの代役として一度は復帰したものの、継続参戦には至らなかった。一方で、同年後半には、FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦するプジョーと契約。2026年は同社のハイパーカープログラムでフルタイムドライバーとして戦う予定だ。
Courtesy Of Penske Entertainment
テオ・プルシェール(アロー・マクラーレン)、2024年7月20日インディカー・シリーズ第12戦トロントにて
メルセデスでの新たな役割
今回の起用により、プルシェールはプジョーでの役割と並行して、開発ドライバーとしてメルセデスをサポートする。主な任務は、英国ブラックリーのファクトリーでのシミュレーター作業になるものとみられる。
同チームの開発ドライバー陣には、F2レースウイナーのジョシュア・デュルクセン、2026年F1アカデミー王者ドリアン・パン、元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソンが名を連ねる。
一方、2023年のF2でプルシェールに次ぐ2位となったフレデリック・ヴェスティが、公式リザーブドライバーを務める。