F1トスカーナGP:セルジオ・ペレスにグリッド降格ペナルティ…FP2でライコネンに接触
F1トスカーナGPのレーススチュワードは、9月11日に開催された金曜2回目のフリー走行を終えて、レーシング・ポイントF1チームのセルジオ・ペレスに対して、日曜のレースでの1グリッド降格ペナルティを科す裁定を下した。
FP2終盤、ピットレーンからコース上に出てきたペレスは、ターン1にアプローチ中のキミ・ライコネン(アルファロメオ)に接触。キャリア20年のベテランドライバーはグラベルに弾き出され、ペレスのフロントウィングは破損し、デブリ回収のためにセッションは赤旗中断を強いられた。
ペレスはスチュワードの聴取において「ピットの出口ラインが非常に長く、ライコネンに抜かれた時点で既に高速に達していたため、ターン1で別のアプローチを取ることができなかった」と主張したが、スチュワードは「チームはライコネンが接近していると警告しており、また、ターン1の手前ではブルーフラッグが振られ、ペレスがミラーでライコネンの存在を確認した事は明らか」であるとして、ペレスに責任があると断じた。
しかしながらペレスが主張するように、スチュワードはムジェロのピット出口が事故を誘発しやすいレイアウトである事に理解を示した上で「ボッタス(2019年アブダビGP、叱責処分)や、ベッテル(2015年バーレーンGP、お咎めなし)等のフリー走行中の過去の事例を考慮」した上で、通常であれば3グリッド相当が妥当である罰則を緩和し、1グリッド降格処分へと引き下げた。
なおライコネンはこのインシデントについて「ペレスがピットから出てくるのは確認したが、その後(追い抜いた事で)彼を見失った。僕としては確実に彼の前に出たと思っていたんだけど…どういう事なのかは良く分からない」と答えた。
ペレスは、ムジェロのピット出口ラインのレイアウトは危険であるとして、ドライバーズ・ブリーフィングの議題に上げるべきとの認識を示している。