ザントフォールト・サーキットのゲート前で出待ちしていたファンの写真撮影に応じるアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2021年9月3日F1オランダGPにて
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1オランダGP PU投入状況:遂に全車が3基目到達! ホンダ、ペレスに4基目投じてペナルティを消化

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国際自動車連盟(FIA)テクニカルデリゲートの発表を元に、2021年F1第13戦オランダGPの2日目のFP3開始時点における各ドライバー毎のパワーユニット(PU)投入状況を以下にまとめる。

残り10戦という段階で遂に全車のICE(内燃エンジン)が年間上限の3基目に達した。

フェラーリ製F1パワーユニットを搭載するアルファタウリとハースは初日を前に、キミ・ライコネン、アントニオ・ジョビナッツィ、ニキータ・マゼピン、ミック・シューマッハに今季3基目となるICE、ターボチャージャー、MGU-Uを投じた。

またハースの2台に加えてランド・ノリス(マクラーレン)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)はエキゾーストの交換を行った。

2日目に向けてはホンダエンジン勢に動きがあった。

アルファタウリの角田裕毅は今季3基目となるターボチャージャーとMGU-Hを開封。ピエール・ガスリーとセルジオ・ペレスは6基目のエキゾーストに手を付けた。

またアルピーヌのフェルスタッペンも7基目のエキゾーストの封を切った。

上記はいずれも規制の範囲内でグリッド降格ペナルティの対象外であったが、予選Q1敗退となる16番手に終わったセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)は決勝を前に、今季4基目となるICE、ターボ、MGU-H、MGU-K、CE、そしてESへと交換。セットアップ変更分と合わせてパルクフェルメ違反でピットスタートとなった。

なお前戦ベルギーGPではノリスが予選で大クラッシュを演じ、パワーユニットへのダメージが懸念されていたが、英国ブリックスワースに位置するメルセデスのパワーユニット開発拠点での検査の結果、交換は必要ないとの決断が下された。

FP1ではベッテルがエンジントラブルに見舞われた事で赤旗が振られ、漏電の危険性があった事で車両回収に遅れが生じ、60分間のセッションは22分へと短縮された。アストンマーチンはFP2に向けて、ストック済みのパワーユニットに交換した。

F1オランダGP:パワーユニット投入状況

V6ハイブリッド導入8年目の今年はICE、TC(ターボ)、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE、ESは各2基まで、また今季より新たに使用上限数が設定されたエキゾースト・システムは年間8セットまで降格ペナルティなく使用できる。ただしカレンダーが19戦以下となった場合は、MGU-Kの年間許容数が2基までに制限される。

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE EX
メルセデス L.ハミルトンHAM 3 3 3 3 2 2 3
V.ボッタスBOT 3 3 3 3 2 2 3
レッドブル・ホンダ M.フェルスタッペンVER 3 3 3 3 2 2 5
S.ペレスPER 4 4 4 4 4 4 6
マクラーレン・メルセデス D.リカルドRIC 3 3 3 2 2 2 3
L.ノリスNOR 3 3 3 3 2 2 4
アストンマーチン・メルセデス L.ストロールSTR 3 3 3 2 2 2 3
S.ベッテルVET 3 3 3 3 2 2 4
アルピーヌ・ルノー F.アロンソALO 3 3 3 3 2 2 7
E.オコンOCN 3 3 3 3 2 2 8
フェラーリ C.ルクレールLEC 3 3 3 2 2 2 5
C.サインツSAI 3 3 3 2 2 2 6
アルファタウリ・ホンダ 角田裕毅TSU 3 3 3 3 3 3 5
P.ガスリーGAS 3 3 3 3 2 2 6
アルファロメオ・フェラーリ K.ライコネンRAI 3 3 3 2 2 2 5
A.ジョビナッツィGIO 3 3 3 2 2 2 5
ハース・フェラーリ N.マゼピンMAZ 3 3 3 2 2 2 5
M.シューマッハMSC 3 3 3 2 2 2 5
ウィリアムズ・メルセデス G.ラッセルRUS 3 3 3 2 2 2 3
N.ラティフィLAT 3 3 3 2 2 2 3

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