モンテカルロ市街地コースのターン1、通称サンテボーテの空撮写真、2022年5月27日F1モナコGP
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1モナコGPアップデート:全7チームがコース特性に合わせて車体を変更

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アップグレード・ラッシュとなったバルセロナでのF1スペインGPから1週間を待たずに、フェラーリ、アストンマーチン、アルファロメオを除く全7チームがF1第7戦モナコGPにアップデートを持ち込んだ。とは言ってもその殆どはモナコ専用の変更ではあるが。

低速のモンテカルロ市街地コースでは冷却性能の強化と、タイトコーナーのためにステアリング・ジオメトリーの変更が求められる。今季より設けられた空力アップデート開示ルールに基づき公開された各チームの変更点をまとめる。

チーム アップデート内容
マクラーレン・メルセデス リアコーナー
フロント・サスペンション
ボディーワーク
サイドポッド・インレット
メルセデス フロントウイング翼端板
フロントコーナー
レッドブル・RBPT フロント・サスペンション
フロントコーナー
ウィリアムズ・メルセデス フロント・サスペンション
フロントコーナー
アルファタウリ・RBPT フロント・サスペンション
フロントコーナー
アルピーヌ・ルノー フロント・サスペンション
ハース・フェラーリ フロントコーナー
フェラーリ なし
アストンマーチン・メルセデス なし
アルファロメオ・フェラーリ なし

マクラーレン

マクラーレンはモンテカルロ特有のコース特性に合わせて、2種類のルーバーパネルを持ち込むと共に、視界向上のためにミラーステーのストレーキを減らした。また、ロウズヘアピン用にステアリングジオメトリを変更。ブレーキの冷却性能を引き上げるためにリアコーナーを調整した。

メルセデス

前戦スペインで持ち込まれたフロントウイングのエンドプレートに微調整が加えられた。また、モナコは平均速度が遅く冷却効率が落ちるため、フロント・ブレーキダクトの出口ダクトを拡大した。

レッドブル

ロウズヘアピン対策としてステアリング・ジオメトリーを変更。更にフロントホイール周りのボディワークを変更して、フロントブレーキの冷却フローを向上させた。

ウィリアムズ

モナコのタイトコーナーに対処すべくフロントサスペンションのジオメトリーを変更。更にフロント・ブレーキディスク及びキャリパーの冷却性能を強化した。

アルファタウリ

ステアリング・ジオメトリー変更のためにフロントサスペンションを微調整した。

アルピーヌ

ステアリングアームを短くしてステアリングロックを増加。ステアリング・ジオメトリーを変更した。

ハース

ステアリングロックを増加した。

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