F1はアストンマーチン、フォーミュラEはMINIの電動セーフティーカーを採用
2020/21年シーズンのFIAフォーミュラE世界選手権で電動モーター駆動の
「MINIエレクトリック・ペースセッター(MINI Electric Pacesetter)」が公式セーフティーカーとして採用された。フォーミュラEではこれまでBMW「i8クーペ」がセーフティーカーを務めてきたが、今季はMINIと役割を分担する。
この動きはF1とよく似ている。1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンを動力とする4輪最高峰のモータースポーツは今年、従来のメルセデス製セーフティーカーに加えて、新たにアストンマーチン製のセーフティーカーをラインナップに加えた。
新型MINIエレクトリックは公道ではなくサーキット専用車として、BMWモータースポーツと共同開発されたもので、円形のヘッドライトや六角形のラジエーターグリルなどお馴染みのMINIフェイスを備え、モーターも135 kW、280Nmとロードカーと共通ながら、0-100km/h加速7.3秒の標準モデルに対して6.7秒とパフォーマンスが底上げされている。
特にBMWモータースポーツのノウハウを投じて徹底的に軽量化された車体は約1,230kgと、標準モデルより約130kg軽く、インテリアはフロントシートを残してあらゆるものが削ぎ落とされ、シフトレバー、ハンドブレーキ、ドアパネル、ステアリングホイールなどは全てカーボンファイバー化された。
足元にはジョン・クーパー・ワークスGPの4ピストンブレーキと軽量18インチ鍛造ホイールを組み合わせ、ミシュラン・パイロット・スポーツ・タイヤ(サイズ245/40 R18)を装着。レース仕様のサスペンション・コントロール・アーム・マウントと相まって「最高のゴーカートフィーリング」が味わえるという。
MINIエレクトリック・ペースセッターは4月10日にローマで開催される第2イベントで初めてシリーズに登場。フォーミュラEの公式セーフティカー・ドライバーのブルーノ・コレイアがステアリングを握る。