メルセデス、抵抗・重量減で「励み」の最速発進 / F1マイアミGPチーム別アップグレード
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レッドブルとアルファタウリ、アストンマーチンを除く7チームが初開催のマイアミ・インターナショナル・オートドロームにアップグレードを持ち込んだ。中でも注目はメルセデスだ。
シルバーアローは現地6日(金)のFP1でジョージ・ラッセルが2番手、ルイス・ハミルトンが8番手を記録。更に、続くFP2ではラッセルがフェラーリとレッドブルを抑えてトップタイムを刻んだ。
フラットな路面や暑い気温の影響もあってポーパシングの影響が少ない事もメルセデスを後押ししている可能性があるが、新たに持ち込まれた開発パーツは少なからず機能しているようにみえる。
低ドラッグ仕様のリアウィングは当初、サウジアラビアでの導入が予定されていたものと思われる。F1マイアミGPの舞台は3本のロングストレートがあり、トップスピードを引き上げる上でも有益だろう。これに合わせてビームウイングも幅が細いものへと新調された。
新型のフロントウイングはトップエレメントの形状が変更され、フラップの面積が少しばかり拡大された。更に翼端板並びにフラップとの接続部にも変更が加えられた。
エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは新型のエンドプレートについて「同じドラッグでより大きなダウンフォースを得ることができる」と説明し、合わせて軽量化を実施したと明かした。
FP1を経てショブリンはポーパシングの低減を認めつつも、その原因を完全に理解できてはいないとし、それがアップグレードに依るものかコース特性に依るものかを断定する事はできないと語った。
苦戦を強いられたイモラとは異なり、マイアミで「励みになるスタート」を切れた理由については、コンディションの違いが影響している可能性がある。
ショブリンは「イモラではタイヤのウォームアップに苦労したが、ここではオーバーヒートが大きな問題となる。これが良い方向に転がった理由なのかについては分からない」と指摘した。
FP1で最速タイムを刻んだフェラーリF1-75にはローダウンフォース仕様のリアウイングが搭載された。ハースも同じ様にトリムしたリアウィングを持ち込んだ。
ウィリアムズとアルファロメオは高温に対処すべく、サイドポッド上面の冷却用ルーバーの数を増やした。
アルピーヌは前戦エミリア・ロマーニャでフェルナンド・アロンソのみに投入した新型フロアをエステバン・オコンのA522にも搭載。更に空力効率を改善すべく、リアブレーキダクトに調整を加えた。
マクラーレンは信頼性向上のためにフロントサスペンションを強化すると共に、ポーパシングへの対処としてフロアステーを追加した。
チーム | アップグレード内容 |
---|---|
フェラーリ | なし |
レッドブル | なし |
アルピーヌ | リアブレーキ・ダクト |
ハース | リアウィング |
マクラーレン | フロントサスペンション フロアステー |
アストンマーチン | なし |
ウィリアムズ | サイドポッド・ルーバー |
メルセデス | 前後ウイング ビームウイング |
アルファロメオ | サイドポッド・ルーバー |
アルファタウリ | なし |