エルマノス・ロドリゲス・サーキットを走るトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー10号車、F1メキシコGP初日 2018年10月26日
copyright Red Bull Content Pool

トロロッソ、空力アップグレードの成果に自信も「グレイニング対策が最重要課題」

  • Published:

スクーデリア・トロロッソのジョナサン・エドルズが、現地10月26(金)に行われたF1第19戦メキシコGP初日プラクティスでの走行プログラムを説明。2日目の予選に向けての課題点を語った。

トロロッソ・ホンダ勢はブレンドン・ハートレーが35周を走り込みトップのマックス・フェルスタッペンから1.341秒遅れの6番手、ピエール・ガスリーは36周を走破し同2.327秒遅れの14番手で初日を終えた。

6番手のハートレーと、ミッドフィールド最速を記録した3番手カルロス・サインツ(Renault)とのギャップは僅か0.108秒。予選と決勝に期待を抱かせる速さを示した。

グレイニング対策が最重要課題

ジョナサン・エドルズチーフレースエンジニア

初日は天候が悪くなることが予想されていたものの、迎えてみればすばらしい天候となり、ブレンドンが良いタイムを刻んでくれた。週末に先立って、我々は2台で各々異なる戦略を用意した。戦略的な観点から、ピエールに関してはFP1でパワーユニットの交換を行ったため、インスタレーションラップのみの数周の走行に留まった。その後はFP2に向けて旧仕様のPUに戻した。

今日の主な目的は、ブレーキ、冷却システム、そして特にタイヤと新しい空力パッケージの挙動を確認することだった。このトラックは特にブレーキと冷却システムのセッティングが非常に難しいので、そうした要素がカギとなるんだ。今日の走行ではいずれに関しても問題なく動作していたので、その点はポジティブだった。

FP1ではエアロレイクを使って新しい空力パッケージのデータを収集しつつ、これを評価した。悪くない感じだよ。前戦アメリカGPでは走行が限られてしまっていたから、今回は終日ブレンドンのマシンを使って空力プラットフォームの最適化と、どのようにして最大限の性能を引き出すかをテストした。今日のタイムからもパッケージが順調に機能している事がわかると思うけど、今夜中にすべてのデータを見直して確認作業を行う必要がある。

タイヤに関しては予想以上に大きなグレイニングが出ていたよ。特にハイパーソフトの方はかなり酷かったから、ピエールのアタックラップのチャンスが限られてしまい、良いタイムを刻むことができなかったんだ。今日のピエールのタイムシートに関しては、本来の速さが発揮された結果とは言えないだろうね。

グレイニングを抑えられればそれに越した事はないが、それが出来なければグレイニングを想定した上での戦略を立てる事が、現時点での我々の大きな課題だ。


初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン。2番手にはダニエル・リカルドが続き、レッドブル・レーシングが後続を1秒以上も引き離す異次元の速さを見せた。3番手にはルノー・スポールのカルロス・サインツが続いた。

F1メキシコグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間10月27(土)24時から25時まで、公式予選は同27時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。

F1メキシコGP特集