英国ブラックリーのファクトリーに設置されたメルセデスF1チームの看板
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

メルセデスF1、物議のブラックリー本社拡張計画が承認

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地元企業の反発にも関わらず、英国ブラックリーにあるメルセデスF1チームの本社拡張・改修計画申請が地元ウェスト・ノーサンプトンシャー州議会により、地元企業との協議を含めた条件付きで承認された。

メルセデスの計画について議会は、町に「重大な経済発展の利益」をもたらすとして歓迎しているが、対照的に地元企業側は、交通量が10倍に増加して道路が混雑し、その結果として事業に悪影響が及ぶ可能性を危惧している。

メルセデスF1チームが英国ブラックリーに構えるファクトリー、2018年 (1)Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

メルセデスF1チームが英国ブラックリーに構えるファクトリー、2018年 (1)

計画の一環としてメルセデスは、従業員の通勤ルートを現在のラウダ・ドライブからセントジェームズ・ロードへと変更したいと考えている。後者は少ない交通量を前提としており、道路沿いには複数の小規模企業が位置しているため、彼らの業務に支障をきたすおそれがある。

地元紙の報道によるとセントジェームズ・ロードで事業を営む経営者の一人は、計画について話し合うためにメルセデスが地元企業に連絡を取らなかった事に不満を示すとともに、交通量が増えることで「渋滞や混乱が生じるのは避けられない。経験上、こうした事が起きれば、我々は貴重な従業員を失う恐れがある」と語った。

別の経営者もメルセデスからの連絡不足に懸念を示し、計画に対する反対を表明した。

本拡張計画によりメルセデスの従業員は今後5年間で1,400 人から1,900人に増加する見通しだ。ここはかつてホンダやブリティッシュ・アメリカン・レーシングが拠点としていた場所で、メルセデスはブラウンGPを買収してF1に参戦した2010年にこの場所を拠点とした。

メルセデスが目指すのは、あらゆる設備が集約された「シリコンバレー」風のキャンパスで、本社の増築に加えて屋根付きの歩道、太陽光パネルを備えた駐車スペース、レストラン、ジム、ヨガスペース、従業員向けの福利厚生施設、3階建てのマーケティング棟などの建設を予定している。