メルセデスF1、控訴取り止め「フェルスタッペンとレッドブルの功績に心から敬意を表したい」アブダビ結果が遂に確定
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メルセデスAMGペトロナスF1チームは控訴期限を迎えた2021年12月16日(木)、セーフティーカー解除を巡る最終盤の一件が物議を醸した先週末のアブダビGPレースリザルトに関する控訴を取り止めたと発表した。
これによりレース結果並びに、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)のチャンピオン獲得が確定した。
ヤス・マリーナでのチェッカーフラッグ以降、グリッド上でのトップ3会見のルイス・ハミルトンを除き、シルバーアロー陣営は頑なに沈黙を保ち続けてきたが、 デッドラインを間近に次の声明を発表した。
「親愛なるF1コミュニティとファンへ」
「目の当たりにしたものを信じ切れないまま、我々はアブダビを後にした。もちろんレースに負けるのはゲームの一部だが、レースへの信頼が失われたわけで、それは少し違うと感じている」
「我々はルイスとともに、最終戦で起きた出来事にどう対応するかについて、慎重に検討を重ねてきた。我々はこれまでずっとこのスポーツに愛情を注いできたし、あらゆる勝負事は実力で勝ち取るべきであると信じているが、日曜日のレースに関しては我々を含めた多くの人々が、その展開を疑問視した」
「我々が日曜日のレース結果に異議申し立てを行ったのは、ルイスが圧倒的なリードを築いて世界選手権を獲得する勢いだったにも関わらず、セーフティーカーに関するルールが新たな方法で適用され、レース結果が影響を受けたためだ」
「我々はスポーツの公平性のために不服を訴えた。そして将来に向けての明確化を図り、すべての競技者がレースに関するルールと、その適用方法を知ることができるように、それ以来、FIA並びにF1との間で建設的な対話を続けてきた」
「その結果FIAは、アブダビでの一件を徹底的に分析し、F1におけるルール、ガバナンス、意思決定の堅牢性を向上させるために委員会を設置する事を決定した。我々はこれを歓迎する。また、チームとドライバーに参加を呼びかけた事も評価したい」
「より良いF1を作り上げるために、我々メルセデスAMGペトロナスF1チームは、全チーム並びに我々と同じようにこのスポーツを愛するすべてのファンのために、この委員会に積極的に協力していくつもりだ。我々はこのプロセスの責任をFIAに負わせる事として、ここに控訴を取り下げる」
「マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングへ:今シーズンのあなた方の功績に心から敬意を表したい。あなた方は今シーズンのF1チャンピオンシップ争いを本当に壮大なものにしてくれた。マックス、我々はあなたとあなたのチーム全員を祝福する。来シーズン、サーキットで再び戦えることを楽しみにしている」
「そして最後に、今回のドライバーズ選手権は我々の期待通りの結末とはならなかったが、我々は自分達のチームをこれ以上ないほど誇りに思っている事を強調したい」
「ルイス、あなたはF1史上最高のレーサーであり、この素晴らしいシーズンのすべてのラップで全力を尽くしてドライブしてくれた。コース上でもコース外でも完璧なスポーツマンとして振る舞い、完璧なパフォーマンスを発揮してくれた。真の競技者として、そして世界中の何百万人もの人々のお手本として、我々はあなたに敬意を表したい」
「バルテリ、あなたは5シーズンで5回のコンストラクターズチャンピオン獲得に貢献してくれた。そしてこのチームの重要な一員となった。我々のモータースポーツ史への多大な貢献に感謝する。バルテリ、お疲れ様」
「最後に、ブラックリーのメルセデスAMGペトロナスF1チームと、ブリックスワースのハイパフォーマンス・パワートレインズで働く高い技術を持った情熱に溢れる全てのメンバーひとりひとりに対して、シルバーアローの物語にコンストラクターズチャンピオンシップ8連覇という歴史的な1章を書き加えてくれた事に心からの感謝を表したい」
「これは前代未聞の快挙だ。一言で言えば『すごい』。みんな、最高だ」