メルセデスF1チーム代表を務めるトト・ウォルフと妻スージー・ウォルフ、2018年5月18日
Courtesy Of Formula E

軽率で女性差別的…機密漏洩を巡るFIA発表を受けメルセデスとF1、スージー・ウォルフが猛反発

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機密情報の漏洩と利益相反に関する疑惑を巡り調査に着手したとの国際自動車連盟(FIA)による発表を受け、F1、メルセデスF1チーム、スージー・ウォルフの3者が強い言葉で非難、反論した。

メルセデスF1のトト・ウォルフ代表の妻でF1アカデミーのマネージング・ディレクターを務めるスージーを介した情報漏洩の疑いがあるとの英誌「BusinessF1」の報道を受け、F1の統括団体は12月5日(火)、コンプライアンス部門が調査に着手したと発表した。

FIAは規定の中で「FIAの関係者および第三者は、その職務の遂行において伝達された非公開の情報を機密または秘密として扱うものとする。 如何なる情報や意見も、FIAとその会員の原則、指令、目的に従ってのみ開示されなければならない」と定めている。

発表を受けメルセデスF1チームは声明の中で、FIAは「単一メディアによる根拠のない主張」に基づき自分たちに何らの事前連絡もなしに調査を発表したとして不快感を示した。

また「チーム代表の潔白とコンプライアンスに不当な影響」を与えるFIAの声明および報道を「全面的に否定」すると述べた。

F1はメルセデスと同様、事前に連絡がなかった事に不満を示すと共に、疑惑は「誤り」であり、「如何なるメンバーもチーム代表に対して不正な情報開示を行っていないと確信」しているとして、「実体のない軽率で重大な主張」を非難した。

スージー・ウォルフは「大いに侮辱されていると感じますが、今晩、公にされた主張については悲しいことに驚いていません」と述べた。

「私の誠実さがこのような形で疑われている事については失望しています。特に、それが威圧的で女性蔑視的な行動に根ざしたものであり、私の資質よりもむしろ私の婚姻関係に焦点が当てられているように見える場合は尚更です」

「モータースポーツでのキャリアを通じて私は数多くの障害に遭遇し、それを乗り越えてきました。こうした根拠のない主張がF1アカデミーに対する私の献身と情熱に影を落とす事は許しがたいことです」

FIAのコンプライアンス部門は今年、カタールGPでの予選Q1敗退を経てトレーナーを突き飛ばしたとして、ランス・ストロール(アストンマーチン)に書面による警告を与えた