ザク・ブラウンとエクストリームE創設者兼CEOのアレハンドロ・アガグ、マクラーレン・テクノロジー・センターにて
Courtesy Of McLaren

マクラーレン、F1・インディカーと並行して電動SUV「エクストリームE」に参戦

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マクラーレン・レーシングは6月11日(金)、今年新たに開幕を迎えた電動SUV戦「エクストリームE」の2022年シーズンに新規参戦する事を発表した。F1やインディカー・シリーズを戦う英国ウォーキングのチームは、新たな戦いの舞台に革新的なオールエレクトリック・オフロード・シリーズを選んだ。

マクラーレンは戦略、経済、運営と言った基準に基づいてエクストリームEを評価。自らが掲げるサステナビリティ及びダイバーシティを更に推進すべく、また、新たなファンやパートナーを獲得するためにエクストリームEへの参戦を決定した。

マクラーレンはマクラーレンP1の技術を流用することで、FIAフォーミュラE選手権の第1世代および第2世代シーズンにバッテリー・パワートレインを供給するなど、早くから電気モータースポーツに関与してきた。

エクストリームE参戦にあたっては、F1プログラム以外の既存の人材を使ってチームを運営し、各イベントではレギュレーションに従い、4人のメカニックと1人のエンジニアを現地に向かわせる。

「電動化」「環境」「平等」を標榜するエクストリームEは、北極や砂漠、氷河といった世界で最も過酷な環境下で電動レースを行なう事で、環境への影響を最小限に抑えつつ、環境問題に対する関心を高めていく事を目指している。

また内燃エンジンを使わない電動SUVをレースカーとする事で、電気自動車関連の技術開発試験場としての役割を担って低炭素社会への道を切り開くとともに、各チームに男女各1名のドライバー起用を義務付ける事で、男女平等のプラットフォームを提供している。

マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOは、シリーズが発表された段階から既にエクストリームEに注目してきたとして、F1やインディカー等の他の参戦シリーズと同様にチャンピオン制覇を目指していくと述べた。

「マクラーレンは創業以来、常に最先端を目指し、新しい限界への挑戦に取り組み続けてきた。今回の新たな試みは、様々なカテゴリーへの参戦、革新、そして勇気という我々のルーツに沿ったものだ」とザク・ブラウン。

「エクストリームEは現在、そして未来の世界が直面するであろう最大の課題に立ち向かうための力として、モータースポーツの新たな地平を切り開いている」

エクストリームEの創設者兼CEOのアレハンドロ・アガグは「シーズン1での最初の2レースが終わったばかりだが、最高峰のレースチームであるマクラーレンの参戦は、我々が既にモータースポーツ界に大きなインパクトを与えている事を示している」との談話を発表した。

2021年シーズンのエクストリームEはDAZNJ Sportsで配信・放送されている。