
“数mの誤算”で散ったガビ「僕のミス」一方でヒュルケンは圏外発進から殊勲7位――ハースを射程に捉えたザウバー
2025年F1第22戦ラスベガスGPでザウバーF1チームは、経験豊富な燻し銀と、参戦1年目のルーキーとで明暗が大きく分かれる結果となった。
ニコ・ヒュルケンベルグは戦略を着実に遂行し、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)の前でフィニッシュ。さらに、マクラーレン勢の失格によって7位に繰り上がり、大量ポイントを持ち帰った。
一方、ガブリエル・ボルトレートはスタート直後のミスによって多重クラッシュを引き起こし、リタイアに終わった挙げ句、次戦でグリッド降格ペナルティを科されることになった。
7度の王者をオーバーカット、光ったベテランの走り
ヒュルケンベルグの走りは堅実そのものだった。ハードタイヤを履いて11番手からスタートし、第1スティントを長く引っ張る戦略を採用。序盤の接近戦にあってもタイヤを丁寧にマネジメントしながら順位を押し上げ、ピットストップのタイミングではハミルトンをオーバーカットすることに成功した。
当初は9位でチェッカーを受けたが、レース後にマクラーレンの2台が失格となったため、最終結果は7位に繰り上がった。これで直近4レース中3度目のポイント獲得と、安定感が光る。
「今日はさらにポイントを積み上げることができた。おそらくこれ以上の結果は無理だったと思うし、大いに満足していいと思う」とヒュルケンベルグは振り返る。
「ハードタイヤで走った第1スティントが上手くいったんだ。序盤の接近戦の中でタイヤをマネジメントするのは骨が折れたけど、うまくやり遂げることができた」
Courtesy Of Sauber Motorsport AG
ガレージ内で向き合って話をするニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)とチーム代表ジョナサン・ウィートリー、2025年11月21日(金) F1ラスベガスGPフリー走行3(ラスベガス市街地コース)
ボルトレート「僕のミス」と謝罪
対照的に、ルーキーのボルトレートにとっては厳しい週末となった。
スタートでアレックス・アルボン(ウィリアムズ)のイン側を突こうと加速するも、ターン1への進入で勢い余ってロックアップし、ランス・ストロール(アストンマーチン)のリアに激しく追突。2戦連続のリタイアとなっただけでなく、次戦カタールGPでの5グリッド降格ペナルティも科された。
ボルトレートは潔く非を認めた。
「まずは、ランス(ストロール)に謝りたい。僕のミスだ。スタートが上手くいってインに飛び込もうとしたんだけど、ブレーキングを数メートル見誤ってしまった。気づいた時にはもう手遅れだった」
「残念だよ。予選までは良い流れだったのに、1周目のミスが僕ら二人のレースを台無しにしてしまった」
また、「ここ2レース完走できなかったことで、本来得られるはずの経験が失われた」とし、残り2戦は「クリーンな週末をまとめることが最優先」と語った。
見えてきた7位ハースの背中
チーム代表のジョナサン・ウィートリーは、「またしてもチームにとって明暗が分かれた週末になった」と振り返りつつ、今回のポイント獲得の重要性を強調した。
「ガビ(ボルトレート)がブレーキングポイントを見誤ったのは残念だが、反対側のガレージではニコが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」
「これで我々は計64ポイントとなり、シーズン2戦を残してライバルたちに少し近づくことができた」
ザウバーは依然としてコンストラクターズランキング9位ながらも、7位ハースまでわずか5ポイント差に迫った。次戦カタールGP、そして最終アブダビGPでの逆転を狙う。
2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季6勝目を挙げた。マクラーレン勢の失格により、2位はジョージ・ラッセル、3位はアンドレア・キミ・アントネッリと、メルセデス勢が残りの表彰台を占めた。
ロサイル・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦カタールGPは、11月28日のフリー走行1で幕を開ける。