マスク姿のレーシング・ポイントF1チームのオーナー、ローレンス・ストロール、2020年 70周年記念GPにて
copyright Racing Point

アストンマーチン会長であるランスの父ローレンス・ストロールも新型コロナウイルス感染症に

  • Published: Updated:

レーシングポイントのランス・ストロールが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査で陽性反応を示したのと同様に、チームオーナーでありアストンマーチン会長でもある父ローレンスもまた、新型肺炎に感染していた事が判明した。

ローレンス・ストロールはロシアGP、アイフェルGP共にパドックに姿を見せていなかったが、チームの広報担当者はアイフェルGPの決勝レースが行われた日曜日に、スイスに滞在していたローレンスから陽性反応が確認された事を明かした。

幸いにも、10日間の自己隔離を経て目立った症状はないとの事で、既に仕事に復帰しているという。

なお、新型肺炎に似た症状を抱えていたにも関わらず、ランス・ストロールが追加の検査を受けなかった事に関して、一部からチームの対応を疑問視する声が上がっているが、レーシングポイントのオトマー・サフナウアー代表はチームの対応は問題ないとの認識を示した。

ストロールはソチで行われたロシアGPを経て、胃の不調などを含む幾つかの体調不良を訴えていた。アイフェルGPに先立つ火曜日に行われた検査結果は陰性であったものの、土曜日のFP3を直前に控えてイベントへの不参加をチーム側に伝え、予選と決勝はニコ・ヒュルケンベルグが代役を務めた。

COVID-19の感染が疑われる状態であったにも関わらず、ストロールはアイフェルGP決勝当時の夕方、自宅があるスイスに帰国するまで検査を受ける事はなかったが、帰国後に行われた検査で陽性が確認された。

オトマー・サフナウアー代表は10月21日の声明の中で、一連の経緯を次のように説明した。

「今朝、ランスがソーシャルメディア上で述べたように、彼が10月11日(日)に行われた検査においてCOVID-19の陽性反応を示したことを明らかにしたい。ランスは胃の調子が悪い状態が続いたために、10月10日(土)にドイツでのチームバブルを離れた」

「ランスが最初に胃の不調を訴えたのはロシアGPの週だったが、その後のFIA及びレーシングポイント独自のプロトコルに沿った検査検査では何度か陰性が確認されていた」

「更に、ドイツに到着する前に行われたアイフェルGPの公式テストでも陰性であった。だが土曜日に胃の不調が再発したためランスはレースへの参加を見送り、パドックから離れたモーターホームに隔離される事となった」

「医師は彼の症状がCovid-19のものではないと考え、再検査が必要であるとのアドバイスをする事はなかった。この臨床評価に基づいて我々は当時、ランスの症状についてFIAに通知する必要はないものと考えた」

「その後ランスは日曜日の朝に自家用機でスイスに帰国し、レーシングポイントが独自に定めるテストプロトコルに沿ってCovid-19検査を受けた結果、その翌日に陽性反応が確認された。彼は現地の規制に従って、検査を受けた日から10日間に渡って隔離を続けた」

「彼は今週月曜日に再度検査を受けて、陰性であることが確認されたため、今週末のポルトガルGPに出場する予定となっている」

「アイフェルGPに参加したレーシングポイントF1チームのすべてのメンバーは、プライベートチャーター便で英国に戻った後に検査を受け、すべて陰性である事が確認された。また、ポルトガルグランプリのイベント前検査でも同様に陰性であった」

F1はアルガルベ・サーキットでのポルトガルGPに先立って、Covid-19に関するプロトコルを改訂した。これまでは場所を問わず、過去数日以内に陰性が確認されればパドックへの入場が認められていたが、今後はパドックへの入場直前に陰性が確認されない限り、入場を禁じられる事になる。

F1ポルトガルGP特集