コニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rのレーシングスーツを着た小林可夢偉、2019年デイトナ24時間レース公式テストにて

小林可夢偉、デイトナ名物31度のバンク角に驚愕「無線で絶叫したのに誰にもツッコまれなかった」

  • Published:

コニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの一員として今月末のデイトナ24時間レースに参戦する小林可夢偉は、初めて走行したデイトナ・インターナショナル・スピードウェイのバンク角に驚き無線で絶叫したものの、チームからは何のツッコミもなかったとのエピソードを明かした。

IMSAの強豪ウェイン・テイラー・レーシングは、世界三大耐久レースの一つとされる2019年のデイトナ24時間レースに向けて、かつてF1でしのぎを削った小林可夢偉とフェルナンド・アロンソを緊急招集。小林可夢偉は年明け4日から3日間の日程で行われたIMSAの公式テストに参加し、10号車キャデラックDPi-V.Rをドライブ。キャリア初のオーバルコースに挑んだ。

デイトナ・インターナショナル・スピードウェイは1周4,023kmの超高速オーバルコースで、最大バンク角31度という驚異的な傾斜を持ち、最高速度は時速350km以上。過去これまでに数十名の死亡者を出す等、米国屈指の危険なサーキットとして知られる。

「テストの時に初めてクルマに乗ったのですが、サーキットと特にそのバンク角にビックリしました」と小林可夢偉。「初めてバンクを走った時に無線で絶叫してたんですけど、笑えることに、チームの皆は全くのノーリアクションで。静寂そのものでした。まぁ心の中では楽しんでくれてたんじゃないかと思いますけどね」

「今はNASCARでも走れるんじゃないかという位(バンクに対する)心構えは出来てると思います。チームの皆は、最初のランを終えてマシンから降りてきた時の僕を見てほくそ笑んでるように見えましたけど。デイトナ24時間は雰囲気が良くて本当に素晴らしいレースですし、チームはプロ中のプロです。本当に楽しんでますし、レースが待ちきれないです」

デイトナ・インターナショナル・スピードウェイのバンク
© United Autosports、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイのバンク

2017年のデイトナを制している強豪ウェイン・テイラー・レーシングはテスト初日からタイムシート上位を占拠。初オーバル、初アメリカの小林可夢偉もバンクにビビりながらも好タイムを記録。セッション2で1分36秒596のトップタイムを刻んでみせた。

「期待通り、チームと一緒にとても上手く連携して仕事が出来ましたし、良い感じでした。何をやらなければならないかも分かりましたしね。チームの誰もがこの種のレースに対して経験豊富ですので、それを活かし力を合わせて作業に取り組んでいます」

「幾つかの部分は本当に上手くいきましたし、協力しながら仕事が出来ていますので、チームとの最初のテストはポジティブで良いスタートが切れました。目指すのは勝利です。このチームのために走れるなんて本当に誇らしいですし、この場にいれてすごく満足してます」

「コースはまじで最高ですね。特にバンクは凄まじいです。僕はいつも新しい発見を探しながらレースをしていますが、ここのトラックはまさにそういった感じでした。ドライバーと観客の皆さんとの距離が近いのも驚きですね。ヨーロッパと比べると全然違う。素晴らしいことだと思います」

IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(WSCC)の開幕戦、デイトナ24時間レースは、1月26日から27日にかけてデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催される。日本ではJ SPORTSが24時間全てを生中継。日本時間27日(日)午前4時20分から放送開始となる。

J SPORTSは有料のCS放送で、スカパー!やケーブルテレビなどで視聴できる。デイトナ24時間の他にも、SUPER GTや世界耐久選手権(WEC)、WRC世界ラリー選手権、フォーミュラE、スーパーフォーミュラ、WTCRワールド・ツーリングカー・カップ、FIMスーパーバイク世界選手権、ダカール・ラリー等、幅広いモータスポーツ番組を配信している。

スカパー!で詳細をみる