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雨のために翻弄された2017年第13戦イタリアGP予選、メルセデスのルイス・ハミルトンが歴代最多となる69回目のポール・ポジションを獲得した。2番手につけたレッドブルのマックス・フェルスタッペンを1.148秒引き離す1分34秒660をマーク、他を寄せつけない速さをみせトップに立った。
3番手にはダニエル・リカルド、エンジン交換による降格ペナルティーが確定しているレッドブル勢が予選上位を占拠した。母国レースのフェラーリ勢はキミ・ライコネンが7番手、セバスチャン・ベッテルは8番手と大きく出遅れた。
「この歴史的なサーキットで69回目を達成できるなんて…信じられないよ」予選を終えインタビューに答えたハミルトンは、喜びを隠そうとはしなかった。
FP3に引き続き天候が回復しなかったモンツァ・サーキット。オフィシャルは、予選開始前のチェック走行結果を元にセッションは開始可能と判断、予定通り日本時間2日(土)21時から予選が行われた。しかし、雨脚が悪化したため予選Q1は5分が経過したところで赤旗中断、2時間半の中断を経て再開した。
マクラーレン・ホンダ勢はストフェル・バンドーンが予選Q3に進出し10番手と大健闘、フェルナンド・アロンソは13番手という結果に終わった。雨の難しいコンディション中ではマシン能力ではなくドライバーの腕と度胸が強調される。4番手にはルーキーのランス・ストロールが、5番手にはエステバン・オコンが大躍進、若手ドライバーがその実力をアピールした。
再三の遅延により2時間半遅れでリスタート
規定時間通りにスタートしたとは言え、雨脚は強くコースの至る所に水たまりが発生、各車が巻き上げる水煙がサーキットを真っ白に覆い隠した。
Q1開始5分、ホームストレートで複数回に渡ってホイールスピンしたロマン・グロージャンが、コントロールを失って1コーナー脇のウォールに激突、右リアのサスペンションを破損した。最終コーナーのパラボリカから1コーナーにかけてのメインストレートは今年再舗装されており、例年よりも滑りやすくなっている。「この状態で予選とか馬鹿なんじゃないか!?」とグロージャン、セッションは中断され時計は13分31秒で止められた。
©F1
このクラッシュによって提示された赤旗を受けて、レースディレクターのチャーリー・ホワイディングが状況を説明した。
「天候が渦巻いているようで、先の見通しを立てる事ができない。セーフティーカードライバーがまだコース上にアクアプレーニングが発生していると報告しているため、水が掃けるのを待っている。現時点では予測するのが難しいため、レーダを注視している。スタートを決定した後状況が悪化した。グロージャンのクラッシュの原因については調べてみるつもりだが、時にはこういった事も起こる」
オフィシャルは15分毎にセーフティーカーをコースに送り込み状況をチェックし続けたが、コンディションは一向に改善せず、結果的に2時間半のディレイを挟んでセッションはリスタートとなった。
過去10レース中8回のグランプリでポール・トゥ・ウインが生まれているイタリアGP。予選結果は決勝順位を大きく左右することになる。明日の決勝はドライコンディションが予想されている。
2017年F1第13戦イタリアGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:36.009 | 1:34.660 | 1:35.554 | 29 |
2 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:37.344 | 1:36.113 | 1:36.702 | 29 |
3 | 3 | リカルド | レッドブル | 1:38.304 | 1:37.313 | 1:36.841 | 26 |
4 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 1:37.653 | 1:37.002 | 1:37.032 | 27 |
5 | 31 | オコン | フォースインディア | 1:38.775 | 1:37.580 | 1:37.719 | 29 |
6 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:35.716 | 1:35.396 | 1:37.833 | 29 |
7 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 1:38.235 | 1:37.031 | 1:37.987 | 30 |
8 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:37.198 | 1:36.223 | 1:38.064 | 28 |
9 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 1:38.338 | 1:37.456 | 1:38.251 | 27 |
10 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 1:38.767 | 1:37.471 | 1:39.157 | 25 |
11 | 11 | ペレス | フォースインディア | 1:38.511 | 1:37.582 | 19 | |
12 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:39.242 | 1:38.059 | 20 | |
13 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 1:39.134 | 1:38.202 | 11 | |
14 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:39.183 | 1:38.245 | 21 | |
15 | 55 | サインツ | トロロッソ | 1:39.788 | 1:38.526 | 21 | |
16 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:40.489 | 12 | ||
17 | 30 | パーマー | ルノー | 1:40.646 | 10 |
コンディション
天気 | 大雨 |
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気温 | 14℃ |
路面温度 | 16℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1イタリアGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | モンツァ・サーキット |
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設立 | 1922年 |
全長 | 5793m |
コーナー数 | 11 |
周回方向 | 時計回り |