レッドブル・ホンダRB16のエンジンカバーに掲載されたホンダのロゴ、2020年F1イギリスGPにて
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ホンダF1、予選モード禁止初戦に向けて綿密に準備「勢力図への影響は未知数」と田辺TD

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、2020年FIA-F1世界選手権第8戦イタリアGPに先立って抱負を語った。ホンダにとっては、苦難のマクラーレン時代を経て、2018年より提携しているファエンツァのチームとの50戦目の節目の戦いとなる。

新たな技術指令書の発行により、今週末のモンツァでのイベント以降は週末を通して単一のエンジンモードの使用が義務付けられる。耐久性を犠牲にして高出力を得る予選モードが廃止される事で、各陣営はその余剰分を決勝でのパフォーマンスに振り分ける事になる。

この新しいルールが勢力図にどういった影響を及ぼすかは定かでないが、ホンダ最大のライバルであるメルセデス製F1パワーユニット(PU)を搭載するウィリアムズのデイブ・ロブソン車両性能責任者は「予選と決勝での相対的ペースに影響が出る可能性があるものの、影響の程度は小さいと予想している」と述べている。

ホンダ:イタリアGPに向けて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

高速サーキットでの3連戦の初戦、スパ・フランコルシャンのレースが終わり、次はスパと同様に伝統あるイタリアのモンツァ・サーキットに向かいます。

このサーキットの特徴は何と言ってもストレート主体の超高速レイアウトにあります。その特性に合わせてマシンは低ダウンフォース仕様となり、パワーユニット(PU)のパワーも重要になります。

今回のレースからPUの使用方法に新たな制約が加わります。予選とレースで同一のPUモードを使わなければならない事となり、これまでのようにモードの変更による出力の変更は許されなくなります。

今回の規制内容が公表されて以降、この2週間ほどは、実際のPUの制御方法、使い方に関して検討を進め、FIAに対しても色々と細かい部分について制約内容の確認を行ってきました。また今回の変更に伴い、この先のレースに対してPUをどのように使っていくか、またアロケーションをどのようにするかなど、先々の検討も行ってPUの使用計画の見通しも進めました。

今回の制約導入が各PUマニュファクチャラーの競争力へどのような影響を与えるかは実際に走ってみるまで分かりませんが、我々としてはPUの最適化を進めるという部分ではこれまでと変わりません。フリープラクティスを通して予選・レースに向けて調整を続けていきます。

またこの2連戦は、我々のパートナーチームであるスクーデリア・アルファタウリのホーム、イタリアで開催されます。特に今週末のイタリアGPはホンダにとって、トロロッソ時代を含めて彼らと共に戦う50戦目の節目のレースになります。

アルファタウリとは、ゼロからプロジェクトを開始した2018年のパートナーシップ締結以降、これまでに2度表彰台を獲得するなど着実な前進を見せてきました。今のホンダがあるのは彼らのおかげと言っても過言ではありません。イタリアらしい熱い情熱と温かさで我々を迎え入れ、ここまでともに歩んできてくれたアルファタウリに対して、ここで改めて感謝の意を伝えたいと思います。

今回はさまざまな意味で我々にとって大切なレースになります。2つのチームと共に良い結果を残せるよう、全力で週末に臨みます。


イタリアGPの舞台となるのは、カレンダー最大のエンジン全開率を誇る1周5,793mのモンツァ・サーキット。昨年はシャルル・ルクレールが2戦連続のポール・トゥ・ウインを達成し、2位にバルテリ・ボッタス、3位にルイス・ハミルトンが続く結果となった。

F1イタリアGPは、日本時間9月4日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。

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