モンツァ・サーキットのピットロードを走行するメルセデスのルイス・ハミルトン、2020年F1イタリアGPにて
copyright Daimler AG

メルセデス︰”悪夢のような最終コーナー”を予想するハミルトン、ライバルとの差に驚くボッタス

  • Published:

メルセデスAMGペトロナスF1チームは、9月4日(金)に行われた2020 F1第8戦イタリアGP初日2回目のプラクティスでルイス・ハミルトンがトップタイムを記録。バルテリ・ボッタスは2番手に続き、ブラック・アローがタイムシート最上部を占拠した。

この日のメルセデスはショートランとロングランの両方を通して、3種類のタイヤコンパウンドの性能把握に注力したが、後続とのタイム差は1秒近くにまで達し、圧倒的な優位性を感じさせた。

エンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、先週末のスパを経て低ダウンフォース仕様のパッケージングが煮詰まってきた事でトップスピードが向上しているとの認識を示した。

なお5日(土)の公式予選は、単一パワーユニットモードの使用が初めて義務付けられる事になるが、ショブリンは予選ラップで最も大きな影響を受けるのは「メルセデスパワー勢だろう」との予想を口にする一方で、「今日の我々のパッケージはかなり有望に見えた」とも述べた。

メルセデス:F1イタリアGP初日

ルイス・ハミルトンFP2: 1位, FP1: 2位

最初のセッションではマシンの感触が良くなかったけど、午後に向けて上手く改善できたようで、フィーリングが大きく向上していた。今夜はあと数ステップ分ほどやるべき仕事があるけど、それが上手くいけば必要とする水準に到達できると思う。

ここの路面は凹凸が大きいから、ダウンフォースが少ないと横滑りが多くなるんだ。そのため、バンプ並びに低高速コーナー間の適切なバランスを見出さなきゃならない。

モンツァはスパと比較してより速くコーナー数も少ないから隊列が接近しやすい。バルテリも速さを発揮しているし、楽しいバトルになりそうだ。予選は興味深いものになるだろうね。混雑のために去年の予選では誰もが最終ラップを走れなかったように、今回も皆がギャップを作ろうとして最終コーナーが悪夢のような状態になるはずだ。

バルデリ・ボッタスFP2: 2位, FP1: 1位

一日を通してクルマは凄く良い感じだったけど、いつだって改善の余地はある。もっと引き出せるはずだ。例えば幾つかのコーナーでリアのスタビリティが若干不足していたし、個人的にはFP2のラップが良くなかった。

ここは他とは毛色が異なるコースで、高速コーナーが殆どない一方で加減速のポイントが多く、低速コーナーからの脱出の際のトラクションがすごく大事になってくる。それにマージンがすごく小さく、タイム差を作り出すためのコーナーも少ない。

現時点でのライバルとのラップタイムとパフォーマンスの差に少し驚いているけど、全てのチームがもっとタイムを見つけてくる事は間違いないだろうし、明日は今日よりも縮まるだろうね。楽しみだよ。


初日をトップで締め括ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)を0.262秒差で退けた。3番手には0.897秒遅れでランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。

F1イタリアグランプリ3回目のフリー走行は日本時間9月5日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってモンツァ・サーキットで開催される。

F1イタリアGP特集