ガレージ前に停車したマックス・フェルスタッペン駆るレッドブル・ホンダRB16Bとメカニック達、2021年9月10日F1イタリアGP予選にて
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ホンダF1、3番手フェルスタッペンを含む3台がQ3進出も「楽なレースにはならない」と田辺TD

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは9月10日(金)のF1イタリアGP予選を終えて「今週末は我々にとって楽なレースにはならないと考えています」と述べ、スプリント予選及び決勝レースでのメルセデスの優位を予想した。

モンツァでの第14戦はスプリント予選の開催に伴い、通常とは異なる変則的なフォーマットが適用され、10日の初日はフリー走行1に続いて予選が行われた。

2日目にはFP2とスプリント予選が行われるが、既に予選を消化している事からクルマはパルクフェルメ下にあり、2日目以降にセットアップを変更する事はできない。

4本のロングストレートを持つ1周5,793mのモンツァはカレンダー最高のエンジン全開率を誇る超高速サーキットとして知られており、伝統的にメルセデスが強さを発揮してきた牙城だ。

そんなモンツァはスリップストリームの有無で0.7秒程度もの違いが生まれる。レッドブルのピットウォールはポイントリーダーのフェルスタッペンを上位グリッドに送り込むべく、セルジオ・ペレスに牽引役を願い出た。

「イタリアGPの初日では、FP1に続いて明日のスプリント・クオリファイ・セッションのグリッドを決める予選が行われ、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が3番手を獲得してくれました」と田辺TDは語った。

「プラクティスの段階からいつもより若干苦戦していたことを考慮すると、まずまずの結果だと思っています。なおチームメートのペレス選手はQ3でトウを使うことができず、9番手となりました」

ホンダ製F1パワーユニットを搭載するもう一つのチーム、母国レースを迎えるスクーデリア・アルファタウリは、エースのピエール・ガスリーがまたもフェラーリを退け上位に食い込み、今季11回目の予選トップ6を手にした。

「昨年のレースで優勝したアルファタウリ・ホンダのガスリー選手は今日も安定したパフォーマンスを発揮して6番手となりました。今週末も良い走りを見せてくれる事を期待しています」

「Q1を突破したかと思われた角田選手は、トラックリミットにより17番手と残念な結果となりましたが、マシンに速さはありますので明日はオーバーテイクを見せてくれると思っています」

2021 F1イタリアGP予選結果
順位 ドライバー チーム Q1 Q2 Q3
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:21.035 1:20.229 1:19.966
6 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:21.440 1:20.556 1:20.260
9 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:21.308 1:20.882 1:20.611
17 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:21.973

「1時間のプラクティスセッションの走行結果から予選開始までの2時間半のみでセッティングを決定しなければならない点が通常のスケジュールで行われる週末とは大きく異なるところで、今日はチームとホンダのメンバーにとって、いつも以上に厳しい時間との戦いとなりました」

「今週末は我々にとって楽なレースにはならないと考えていますが、スプリント・クオリファイ・セッション、そして本番レースと多くのチャンスがあると考えます。ポジティブな結果を得るべく、両チームと一緒にベストを尽くします」


スプリント予選の最上位1番手はバルテリ・ボッタス。2番手にルイス・ハミルトンが続きメルセデスがフロントローを独占した。3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が続く結果となった。

2021年 F1イタリアGPの2日目はFP2とスプリント予選が行われる。決勝レースのグリッド争いは日本時間9月11日(土)23時30分より行われ、1周5,793mのモンツァ・サーキットを18周する事で競い合う。

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