テキサス600で優勝を飾ったチーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデン
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インディカー 第9戦テキサス600決勝:ニューガーデンが今季3勝目、ポールの佐藤琢磨は痛恨のオーバードライブ…

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2019年NTTインディカー・シリーズ第9戦テキサス600の決勝レースが、現地6月8日土曜にテキサス州フォートワースで行われ、7番グリッドからスタートしたチーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデン今季3勝目を挙げた。2位はアレキサンダー・ロッシ(Andretti)、3位にはグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング=RLL)が続いた。

ポールポジションからレースに挑んだRLLの佐藤琢磨は、1回目のピットストップの際にオーバースピードでクルーを轢くアクシデントに見舞われた。幸いにもクルーに深刻な怪我はなかったが、大きくタイムロスした挙げ句にストップアンドゴー・ペナルティが科され、3ラップダウンの最終15位という失意の結果に終わった。

レースを終えた佐藤琢磨は言葉少なげに「ピットの位置を見誤ってしまった」と語り、ピットレーンのアクシデントは自身の失態によるものであったと認めた。

決勝は1周1.5マイル、最大バンク角24度のテキサス・モーター・スピードウェイを248周(距離581km)することで争われ、気温30℃、路面温度40℃のドライコンディションでグリーンフラッグを迎えた。

注目のオープニングラップ。ポールシッターの佐藤琢磨はトップをキープし、大きな混乱もなく全車クリーンにターン1を駆け抜けた。2番手スコット・ディクソン(Chip Ganassi)とのギャップを徐々に拡大した佐藤琢磨は、22ラップ目に2.1秒差を築いてラップダウンをキャッチ。順調な出だしをみせた。

60周のリードラップを記録した後、タイヤ交換と給油のためにピット・インに動いたが、オーバースピードでタイヤがロックし、クルーを跳ね飛ばしてしまうアクシデントが発生。2ラップ遅れの21番手でコースに復帰した後、危険行為にストップアンドゴー・ペナルティが課せられ、3ラップダウン22番手に大きく後退した。

1回目のフルコースイエローは135周目。トップ10を走っていたザック・ビーチ(Andretti)が、ターン2出口で右リアを外壁に接触させそのままイン側に。スピンしながらもなんとか体勢を立て直したが、道半ばでリタイヤを喫した。レースは144周目にリスタートした。

陽も落ち照明が灯った164周目、ディクソンがライアン・ハンター=レイ(Andretti)をオーバーテイクしてラップリーダーに浮上。無駄な手を打つ事なく一発で仕留めた。燃費走行中のハンターレイは、173周目にチームメイトのロッシにもパスされ3番手に後退した。

最後のウィンドウが開いた188周目以降に各車続々とピットイン。佐藤琢磨は残り45周のところでラストピットストップを行い、3周遅れの18番手でコースに復帰した。

219周目、ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson)がロッシを交わして4番手に浮上するも、その直後に挙動を乱してウォールに接触。2度目のフルコースイエローとなった。残り22周でリスタートした直後の229周目には、コルトン・ハータ(Harding Steinbrenner)が2番手を走行していたディクソンのインサイドに仕掛けるも接触。3度目のフルコースイエローとなった。

残り12周でリスタートした最終盤には、ラップリーダーのニューガーデンとロッシの緻密な攻防戦が展開されたが、タイヤと燃料に余裕のあったニューガーデンがポジションを守り切りトップチェッカーを受けた。

Pos. Start Driver Gap
1 7 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
–.—-
2 11 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
0.8164
3 9 グラハム・レイホール
Rahal
1.4928
4 18 サンティノ・フェルッチ
Dale Coyne
1.7266
5 4 ライアン・ハンター=レイ
Andretti
2.2019
6 5 シモン・パジェノー
Team Penske
2.8789
7 14 マーカス・エリクソン
Schmidt Peterson
3.9271
8 3 セバスチャン・ブルデー
Dale Coyne
4.3306
9 15 ウィル・パワー
Team Penske
1 lap
10 21 マルコ・アンドレッティ
Andretti
1 lap
11 19 コナー・デイリー
Andretti
1 lap
12 16 フェリックス・ローゼンクビスト
Chip Ganassi
2 lap
13 13 エド・カーペンター
Ed Carpenter
2 lap
14 6 スペンサー・ピゴット
Ed Carpenter
2 lap
15 1 佐藤琢磨
Rahal
3 lap
16 22 トニー・カナーン
AJ Foyt
3 lap
17 2 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
20 lap
18 10 コルトン・ハータ
Harding Steinbrenner
20 lap
19 8 ジェームズ・ヒンチクリフ
Schmidt Peterson
30 lap
20 12 ザック・ビーチ
Andretti
76 lap
21 17 チャーリー・キンボール
Carlin
162 lap
22 20 マテウス・レイスト
AJ Foyt
175 lap