ウォルフの「Wikipedia」発言を皮肉るレッドブル代表ホーナー
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もはや話題は去った感があるが、イタリアGPでの「Wikipedia」発言を巡ってレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が犬猿の仲、メルセデスのトト・ウォルフ代表を小突いた。
マックス・フェルスタッペンが73年に渡るF1の歴史の中で、誰も成し得なかった10連勝を果たした事についてウォルフは、インターネット百科事典「Wikipedia」のネタにしかならず、自身にとって価値はないと軽視した。
これに対してフェルスタッペンは翌戦のシンガポールGPに先立ち「彼は時々、僕らのチームの従業員かのように喋るけど、幸いな事にそうじゃない」とやり返し、自分達のレースがあまりに酷かったため、腹いせなのではと付け加えた。
ウォルフの発言から2週間。この件に関してこれまで沈黙を保ってきたホーナーはF1日本GPの会見の中で、2005年のプロジェクト始動の際に今シーズンのこれほどまでの成功を想像できたか?との質問に対して、例の「Wikipedia」発言を引っ張り出した。
「ディートリッヒ(レッドブル創業者の故マテシッツ)がF1に参入したのは、彼個人のレースに対する思いからだった。彼は万年7位のジャガーF1チームを買収した。我々はチームを作り上げる事から始めた。その先に何が待ち受けているかなんて、誰も想像できなかったと思う」
「これまでの19シーズンを通して我々が成し遂げたことは驚異的なものだが、振り返って疑問を抱く事はなかった。あるのは常に前向きな疑いだった」
「今後のレースでチャンピオンシップを決める事ができれば、まぁ私に言わせれば最近は誰もウィキペディアを見ていないわけだが、それでも誰もが誇りに思う途方もない統計になると思う」
フェルスタッペンの3連覇は次戦カタールGP以降を待つ必要があるが、レッドブルは今週末のレースでメルセデスを上回り、かつ自分たちよりフェラーリが24点以上多くのポイントを獲る事を阻止すれば、コンストラクターズ選手権2連覇を達成する事ができる。
鈴鹿でタイトルを決めた場合、レッドブルはシーズン6戦を残してチャンピオンに輝く史上初のチームとなる。
ホーナーは「そしてそれを達成できたなら、来年、再来年、そしてもちろんレッドブルにとっての次のチャプターである2026年が次のチャレンジになる」と続ける。
「何も無いところから始まったスタートアップとして、フォードと共に施設を整え、パワートレインの自社生産に取り組んでいくのはかなりの挑戦だ」