表彰台に上がるルイス・ハミルトン(メルセデス)とエイドリアン・ニューウェイ(レッドブル)、2022年7月31日、F1ハンガリーGP(ハンガロリンク)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

熱い視線…ニューウェイを「一緒に働きたい人物ナンバー1」と認めるハミルトン、フェラーリでの念願タッグなるか

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F1史上最も偉大なデザイナーと広く見なされているエイドリアン・ニューウェイについてルイス・ハミルトン(メルセデス)は、共に働きたい人物のトップであると認めた。

3つの異なるチームで12度のコンストラクターズ選手権制覇に貢献したニューウェイは「新たな挑戦」に向けレッドブルとの現行契約を解除し、2025年の第1四半期を以てレッドブル・テクノロジー・グループを去る。

ニューウェイは次の計画を明らかにしておらず、パドックではその動向に熱い視線が注がれている。

F1でのキャリアを継続する場合、2025年に向けて複数年解約で7度のF1ワールドチャンピオンを獲得したフェラーリに移籍する可能性がある。

伝えられるところによるとニューウェイは先週、フェラーリの代理人と話し合ったとされており、今週はフェラーリのフレデリック・バスール代表と英国ロンドンで会合の場を持ったとも報じられている

F1マイアミGPの開幕を前に、ニューウェイがフェラーリにもたらし得るものについて見解を問われたハミルトンは「エイドリアンは素晴らしい歴史と実績を積み重ねてきた事で知られている。彼が加われば驚くほどの強化になるだろうね」と語った。

「フェラーリは既に素晴らしいチームを築き上げていると思う。大きな進歩を遂げているし、今年のマシンは一層、速くなっている。彼(ニューウェイ)と一緒に仕事ができれば光栄だね」

ニューウェイのフェラーリ移籍をどれくらい望んでいるかと尋ねられたハミルトンは「大いにね」と答え、「一緒に働きたいリストを作るとすれば、彼は間違いなくそのトップに来るだろう」と付け加えた。

メルセデスからフェラーリに移籍する条件として、ニューウェイの獲得に取り組むよう、フェラーリのジョン・エルカーン会長に提示したかとの質問に対しては「プライベートな会話」であるとして、回答を避けた。

ハミルトンはF1キャリアを通してこれまで、ニューウェイと共に働いた経験がない。ハミルトンは2007年にマクラーレンでF1デビューを果たしたが、ニューウェイはその1年前にマクラーレンを離れてレッドブルに移籍した。

「僕がマクラーレンに加わった時のクルマは、彼が手掛けたクルマの進化版だった」とハミルトンは語る。

「彼が去った直後に僕はチームに加わった。だから、あの時のクルマは彼が取り組んでいたコンセプトから進化したものだった。彼が取り組んでいたクルマをドライブするチャンスに恵まれて光栄に思ったよ」

パドックには、ニューウェイの離脱がレッドブルに与える影響を過小評価する事はできないとの見方があるが、ハミルトンは必ずしもそうは考えていない。

ニューウェイ擁するレッドブルとのタイトル争いが「大きな挑戦だった」と認めつつもハミルトンは、「舞台裏には多くの人がいて、キーパーソンは1人じゃないって事を常に念頭に置く必要がある」と続けた。

「仕事は一人で行うものじゃなくチーム全体で行うものだ。彼がチームにもたらした素晴らしい経験によって、彼らは今後も素晴らしい仕事をし続けるだろう」

「レッドブルはこれからも素晴らしいクルマを作り続けると思う。でも彼と一緒に仕事をする機会が得られれば、それはどのチームにとっても幸運な事だと思う」

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