メルセデスのルイス・ハミルトンとレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年12月11日F1アブダビGP予選後FIAプレスカンファレンスにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ハミルトン「ターン1でロックアップするとか…面白いよね」フェルスタッペンに疑いの目

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ルイス・ハミルトン(メルセデス)は11日のF1最終第22戦アブダビGP予選でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が見せた奇妙なロックアップに疑いの目を向けている。

スタートタイヤが決する予選Q2でフェルスタッペンは、1セット目にミディアムタイヤを履いてQ3進出に足る十分なタイムを残したものの、その後、どういうわけかピットに入らずに追加の1周に向かっていった。

そしてターン1で左フロントタイヤをロックアップさせ「酷いフラットスポットだ」と無線で報告した。予選を終えたハミルトンは、フェルスタッペンが意図的にミスをしたのではとの考えを示した。

ミディアムでQ3に進んで最終2番手に甘んじたハミルトンは笑みを浮かべながら「ターン1でロックアップするとか、面白いよね。ここのターン1でロックアップする奴なんていないし、仮にそうしたとしても大した事はない。僕は陰謀論を支持するよ」と語った。

「僕は常に何事にも懐疑的なんだ。データやオンボード映像を見返してみると面白いんじゃないかな」

「僕は彼らが意図的にソフトを選んだんだと思っているけどね。まぁ僕が間違っているかもしれないけど」

「もし彼が本当にターン1でロックアップしたのだとしたら、タイヤに関しては僕らの方が有利かもしれない。でもあるいは彼らが僕らの知らないことを知っていて、最初からソフトでの突破を計画していたのかもしれない」

「ロングランではソフトタイヤの方が若干キツかったから、僕らとしては正しいタイヤ選択をしたと思ってるけど。まぁ明日になれば分かるよ」

仮に恣意的なロックアップだとするならば、 手持ちの新品ミディアムを欠く中でフェルスタッペンは何故、そんなリスクを犯したのか? 唯一説明がつくとすればライバルを欺くためだろう。

これがシーズン序盤の予選であれば話が完全に異なるが、些細な違いが結果を覆す状況下にあって、ライバルの行動に疑いの目を向けるのは何も不思議な事ではない。

ロックアップの件がどうあれ、特に今週末は駆け引きやブラフが皆無と考える方が難しい。それほど、同一ポイントでの最終決戦は熾烈であり、また両チームが背負うものも大きい。

ただし「意図的ロックアップ」発言もまた、駆け引きなのかもしれない。

レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が主張するように、巨大自動車企業メルセデス・ベンツの影響力を後ろ盾として、若干24歳の若者相手に公の場で心理戦を繰り広げているだけという可能性も無きにしもあらずだ。

いずれにせよ、24時間後には全ての決着がつく(はずだ)。

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