【動画】衝撃…12台が玉突きクラッシュ、逃げ場ないマカオGPでGTワールドカップが大荒れ
2017年11月18日(土)、マカオGPのGTワールドカップ予選レースで全20台中12台が絡む玉突きクラッシュ事故が発生した。オープニングラップ、4番手を走行していたMercedes-AMG GT3を駆るダニエル・ジュンカデラがポリス・ベント出口でウォールにクラッシュした。
コース幅が狭く先が見えないブラインドコーナーであったため、コンマ数秒差で追っていた後続車12台が行き場を失い多重クラッシュとなった。Audi R8 LMSを駆る11号車のルーカス・ディ・グラッシは前後マシンに挟まれ宙を浮いた。総額数十億円のハイパワーマシンがレース開始僅か1周目にスクラップとなった。比較的低速のセクションでの事故であったため、負傷者は居ない模様。コース上には赤旗が振られ30分以上も中断した。
中華人民共和国マカオ特別行政区の市街地に仮設される公道の”ギア・サーキット”は全長6.2km。周囲をガードレールとコンクリートウォールに囲まれており、些細なミスが大きな事故へと繋がる。
レースは事故を逃れた計8台での争いとなった。だがドラマはまだ終わらない。セーフティーカー先導でリスタートも、事故前の1周目にスリーワイドバトルを制してトップに躍り出たMercedes-AMG GT3を駆るマーロ・エンゲルがピットレース出口で突然のマシンストップ。優勝争いから脱落した。
大波乱があったものの優勝はポールシッターのエドアルド・モルタラ(Mercedes-AMG Team Driving Academy)。2位アウグスト・ファルフス(BMW Team Schnitzer)に1.566秒差をつけた。3位はラファエレ・マルチェロ(Mercedes-AMG Team GruppeM Racing)。唯一の日本人ドライバー吉本大樹(HubAuto Racing)は混乱に巻き込まれることなく完走したが、事実上の最下位となる7位に終わった。