メルセデスF1のレーシングスーツを着たジョージ・ラッセル、2020年F1サクヒールGPにて
Courtesy Of Daimler AG

ジョージ・ラッセル、2022年メルセデス移籍が正式決定「胸が高まり身が引き締まる思いだけど、同時に複雑な気分」

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メルセデスAMGペトロナスF1チームはF1第14戦イタリアGPの開幕を週末に控えた9月7日、2022年のルイス・ハミルトンのチームメイトとしてジョージ・ラッセルを起用する事を正式発表した。契約は複数年。

ラッセルは2017年にメルセデスとジュニア・ドライバー契約を結び、FIA-F2選手権のチャンピオン獲得を経て、2019年にウィリアムズからF1デビューを果たした。

初年度ながらもロバート・クビサを相手に対チームメイト予選全勝を記録するなど才能を見せつけ、翌2020年のサクヒールGPではコロナ感染のルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスW11を駆り予選2番手を獲得。決勝は惜しくもパンクに見舞われ9位に終わったが、トラブルさえなければ優勝間違いなしの活躍を見せた。

今季はオーストリアGPでウィリアムズに2018年以来となるQ3進出を献上。雨のスパで行われたベルギーGPでは驚愕のパフォーマンスで予選2番手を獲得し、雨で中止となったレースでキャリア初の表彰台に上った。

来年はアルファロメオへと移籍するバルテリ・ボッタスの後任として、念願のワークスメルセデスの一員となるが、ラッセルは「個人的にもプロドライバーとしても今日は僕にとって特別な日だ。でも感情的には複雑だ」と語る。

「メルセデスの一員となる事は僕のキャリアにとって大きなステップであり、胸が高まり身が引き締まる思いだけど、それは同時にウィリアムズのチームメイトや友人たちへの別れを意味するものでもある」

「彼らと共に働けた事、そしてF1でウィリアムズの名を背負って戦えた事を誇りに思う」

「2019年にチームに加わって以来、僕らは互いに刺激しあって前に進み、チームを本来あるべきグリッド上位に戻すべくたゆまぬ努力を続けてきた」

「すべての予選セッション、ポイント、そしてコンマ1秒を争ってきた。どんなに厳しい状況にあっても誰もが諦めずに戦うその姿勢に僕は日々刺激を受けている」

「真のレーシングスピリットを持つこのチームでの一瞬一瞬を大切にして、可能な限り最高の形で物語を終えられるよう、これまで以上に努力していく」

「来シーズンに向けて胸が高まっていないと言えば嘘になる。これは大きなチャンスであって、両手で掴みたいと思うものなのだから」

「でも、このチャレンジの難しさを誤解しているわけじゃない。バルテリ(ボッタス)は高いハードルを設定して毎週コンスタントに成果を上げ、勝利やポールポジションを獲得し、複数のチャンピオンシップタイトル獲得に貢献してきた」

「僕の目標は、トト(ウォルフ)、チーム、そして取締役会が僕に託してくれた信頼に報いること、そしてその成功を継続させるために自分の役割を果たす事だ」

「また、新しいチームメイトを誇りに思いたい。それは僕が考える史上最高のドライバーだ」

「僕はゴーカートに乗っていた頃からルイスを尊敬していた。コース上でもコース外でもお手本となるべき人物から学ぶ機会を得ることは、ドライバーとして、プロとして、そして人間として、僕にとってプラスでしかない」

「ウィリアムズのドライバーとしては後9レースが残されている。最高の9レースにしたい。ウィリアムズ、メルセデス、そして今日の僕を支えてくれた全ての人に感謝したい」

「皆のおかげで成し遂げる事ができた」

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