日本は僕が愛してやまない場所…ピエール・ガスリー、鈴鹿F1日本GPの中止を嘆き悲しむ
日本は自身が「愛してやまない場所」であるとして、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは鈴鹿サーキットで10月に開催が予定されていたF1日本GPの中止を嘆いた。
25歳のフランス人ドライバーと日本との関係は深い。近年のキャリアは日本のエンジンメーカー、ホンダとの二人三脚だった。
GP2王者に輝きながらもシートに空きがなかった事から、ガスリーは2017年に全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦。ホンダエンジン搭載のチーム無限からシーズンを戦った。
F1フル参戦は2017年のスクーデリア・トロロッソ。ホンダにとってもファエンツァのチームとの提携初年度であり、2019年のレッドブル・レーシング昇格の際も、ホンダと歩みを共にした。
第12戦ベルギーGPの開幕を前に行われた記者会見の中でガスリーは、鈴鹿でのレースが2年連続でキャンセルとなった事について問われると「すごく悲しい事だと認めなきゃならない」と述べ、次のように続けた。
「まず第一に、日本は僕が愛してやまない場所だからね。暫くの間、日本に住んでいた事があるし、ホンダのドライバーでもある事から、日本ではいつも本当に素晴らしいサポートを受けてきた」
「それに今年はホンダにとっての最後のシーズンだから尚更だよ。サマーブレイク前に、チームのみんなや友人、家族と一緒に、去年行けなかった分、今年また鈴鹿に戻れるのが凄く楽しみなんだ、って話をしていたんだ」
「どういう状況にあるのかについては把握していた。特に、オリンピックがどうなるのかについて、誰もが気にしていたしね」
「(中止の)ニュースを目にした時は、本当に凄く悲しい気持ちになったし、ホンダの事を思うと残念でならない。長年に渡って支えてくれた人たちと一緒に最後のお祝いをすることができなくなってしまったからね」
「将来的には、また日本に行けると思っているけど、ホンダのドライバーとして、ホンダと共に日本で最後のお祝いができたら良かったのに。本当に悲しいニュースだよ」
言わずもがな、チームメイトの日本人ルーキーにとっても母国レース中止の報は望んでいた結果ではない。
角田裕毅は「政府やF1スタッフから、状況が悪化すれば中止になる可能性が高いと聞いていました」と述べ、ある程度中止を覚悟していた事を明かした。
「特に日本のファンの皆さんを前に鈴鹿で走る事を凄く楽しみにしていました」
「最後に(鈴鹿を)走ったのはF4(2018年)の時でした。F4とF1の違いを堪能できると楽しみにしていたのですが…。少し悲しいですがやむを得ません」