紙一重…ガスリー、7位入賞の裏で「一時リタイヤ寸前に追い込まれた」
苦戦が予想された逆境を覆し、シーズン開幕戦で見事7位入賞を果たしたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーだが、10周目にリタイヤの危機があったと述べ、チームとしてダブルDNFに終わる可能性があった事を明かした。
昨シーズンのオーストリアGPでは、700mという標高が作り出す空気密度の薄さを合わせて高温が各マシンを襲うなど、過酷なコンディションの中でレースが行われたが、驚くべきことに20名全てのドライバーがガレージにクルマを持ち帰った。だが今年は近年類を見ないほどテクニカルトラブルが多発し、9台がチェッカーフラッグを受ける事なく姿を消した。
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ガスリーはレース後のメディアセッションに、丸目サングラスとマスクという出で立ちで登場。レッドブル・リンクでの第1レースを振り返って「もう少しでリタイアって状況だったんだ」と説明した。
「10周目にチームからマシンをピットに入れるよう指示があった。ブレーキペダルに問題が出ていて、温度も限界を超えつつあったんだ。でも”もう1周だけやらせて”ってお願いしたんだ。そうしたら”OK、試してみろ”って言われてね」
「そういうわけでステイアウトする事になったんだけど、そうしたら状況が改善されていって、最終的に7位でフィニッシュできたってわけなんだ」
プラクティスでは後方に沈み続け、苦しい週末を過ごしてきたアルファタウリであったが、12番グリッドからスタートしたガスリーは一度も順位を落とすことなくジワジワとポジションを上げて53周目に7位まで浮上。貴重なチャンピオンシップポイント6点をチームに持ち帰った。
もう一台のAT01をドライブしていたダニール・クビアトは、エステバン・オコン(ルノー)と接触が引き金となり、入賞圏内9番手を走行していたレース最終盤にリタイヤを強いられたが、チームとしてはコンストラクター5位という上場の結果でシーズンをスタートさせた。