F1フランスGP初日最速のカルロス・サインツ、更なる降格に不敵な笑み「分かるでしょ?」
カルロス・サインツ(フェラーリ)がF1フランスGPの2日目以降に更なるパワーユニット交換を行い、追加のグリッド降格ペナルティを受ける事はほぼ確実だ。サインツは最速で締め括ったFP2を経て不敵な笑みを浮かべた。
スクーデリアは金曜の初回フリー走行に先立ち、サインツ駆る55号車に今季3基目となるCE(コントロール・エレクトロニクス)を搭載した。ルールで許された年間上限を超えたため、10グリッド降格が確定した。
サインツは2週間前のオーストリアGPでエンジンブローに見舞われた。エキゾーストを除く全てのPUコンポーネントは年間上限基数に達しており、シーズン中の更なる降格は免れない状況だ。
現時点ではまだ、10グリッド降格に留まっているものの、フェラーリは決勝までに更なるコンポーネントを開封する計画を立てているようだ。追加のPU交換の可能性について質問されるとサインツは「そのうち分かるよ」と不敵な笑みを見せた。
「つまり、既に10グリッドになっているわけだから、次に何が起きるかは分かるでしょ?」
サインツはチームメイトのシャルル・ルクレールにコンマ1秒差をつけ最速を刻んだが、何もショートランに注力していたわけではない。サインツは降格を見据えてより多くの時間をロングランに割いたと説明した。
「今日は間違いなくポジティブな1日だった。軽タンでのラップはそんなに多く走らなかったけど、どのラップもかなりの競争力を発揮する事ができた。取り組んでいる方向性が正しいってことの表れだね」
「ペナルティを受ける関係上、ポールポジション争いには加われないから、僕はロングランの方に集中することにしたんだ」
最後尾スタートが予想されるサインツが入賞するためには、日曜の決勝で少なくとも10台以上のマシンをオーバーテイクする必要がある。
「セッション中に何度かオーバーテイクを試してみたんだけど、予想以上にトリッキーだった。バックストレートに追い風が吹いていた影響で、スリップストリームとDRSの効果が限定的だったんだ」
「オーバーテイクするための方法を見つけなきゃならない。兎に角、日曜のレースで今よりもう少し早く走れるようにする必要がある」
「全員が本戦用のエンジンモードになった時に、僕らにオーバーテイクに足るだけのトップスピードがあるかどうか見守る事にしよう」
「僕としては大きくポジションを上げなきゃならないから、上手くやれる事を祈ってる」
2022年F1フランスGPのFP2をトップで締め括ったのはカルロス・サインツ。2番手に僚友シャルル・ルクレールが続き、フェラーリがトップ2を陣取った。3番手にはコンマ5秒遅れでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
2022年F1フランスグランプリ3回目のフリー走行は日本時間7月23日(土)20時から、公式予選は同23時から1時間に渡ってポール・リカール・サーキットで開催される。