
メルセデスF1、2026年型マシン「W17」を初公開―単なるリバリーに非ず。興味深いサイドポッドが明らかに
メルセデスF1チームは1月22日、2026年のFIA-F1世界選手権に投入する『メルセデスAMG F1 W17 E PERFORMANCE』のレンダリング画像を世界初公開した。近代F1史上最大級とも言われる技術刷新が行われるシーズンを前に、次世代のシルバーアローが遂にその姿を現した。これは単なるリバリー発表ではない。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
メルセデスの2026年型F1マシン「W17」のレンダリング画像、2026年1月22日 (5)
伝統と挑戦を融合させた新リバリー
リバリーには、チームの進化を視覚的に表現する新デザインが採用された。伝統のメルセデス・シルバーから深いブラックへと移り変わるグラデーションを、鮮やかなペトロナス・グリーンのラインが貫く。銀と黒の融合は、かつての黄金時代の誇りと、挑戦者として王座奪還を目指す強い意志を想起させる。
エンジンカバーには象徴的なスリー・ポインテッド・スターのパターンが散りばめられ、サイドポッド上部にはAMG特有の菱形モチーフが配された。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
メルセデスの2026年型F1マシン「W17」のレンダリング画像、2026年1月22日 (4)
興味深いサイドポッド形状
当然に実戦仕様は異なる可能性があるものの、今回公開されたレンダリング画像からは、これまでに実車の一部が明らかになっている他チームの多くと同様、前後ともにプッシュロッド式サスペンションを採用していることが確認できる。
一方で、サイドポッドの形状は明確に異なる。タイトな給気口後方のエリアでは、ダウンウォッシュ効果を狙って後方に向かって下方へ傾斜させる設計が主流となりそうな雰囲気だが、W17のサイドポッドはそれとは異なり、後方に向かって再び上昇する独特な形状が採用されている。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
メルセデスの2026年型F1マシン「W17」のレンダリング画像、2026年1月22日 (3)
新たな規定に準拠した『W17』は、先代モデルより小さく、狭く、そして軽量に設計されている。特筆すべきは、フロントとリアの両方に可動式のウイングを備えた「アクティブ・エアロダイナミクス」の搭載だ。これは空気抵抗を劇的に減らす「ストレートライン・モード」を実現する。
パワーユニットもまた、劇的な進化を遂げた。電動化が大幅に推進され、内燃機関(ICE)と電動出力の比率は、ほぼ50対50に。加えて、テクニカルパートナーであるペトロナスが開発した高度なサステナブル燃料を使用し、環境性能と最高出力の両立を目指す。
ウォルフ代表「これは次の一歩に過ぎない」
チーム代表兼CEOのトト・ウォルフは、発表に際して次のように語った。
「F1は2026年に大きな変革を迎えるが、我々はその移行への準備を整えている。新たなレギュレーションでは、あらゆるパフォーマンス領域において革新と絶対的な集中力が求められる」
「新型マシンの開発、そしてペトロナスとの長期的パートナーシップによるパワーユニットと先進的サステナブル燃料の開発は、まさにこの方針を体現するものだ」
さらに、「W17の公開は、この取り組みの次なる一歩に過ぎない。これはブリックスワースとブラックリーの両拠点が緊密に連携し、持続的な努力を重ねてきた成果であり、今後数ヶ月にわたり、さらに力強い推進力を持って開発を進めていく」と述べ、開発を加速させていくと強調した。
メルセデスは今後、1月26日から30日にかけてスペインで行われるバルセロナ・シェイクダウンに臨む。その後は、2月2日にオンラインでのシーズンローンチが予定されており、実車のスタジオ写真やオンボードを含む走行映像が公開される見通しだ。
次世代F1における主役の座を再び射止めるべく、メルセデスは着実に歩みを進めている。ジョージ・ラッセルと新鋭アンドレア・キミ・アントネッリが操る新たなシルバーアローは、サーキットでどのようなパフォーマンスを見せるのか。2026年シーズンの開幕に向け期待が高まる。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
メルセデスの2026年型F1マシン「W17」のレンダリング画像、2026年1月22日 (6)