FIA、2023年シーズンを前にF1監督部門を「大幅」再編
国際自動車連盟(FIA)は1月18日(水)、2023年シーズンの開幕を前にFIA-F1世界選手権を含むフォーミュラカー・シリーズを監督する内部組織、シングルシーター部門の「大幅」な再編を発表した。
今回の組織変更は、F1の監視・統制体制を向上させるべくモハメド・ベン・スレイエム会長が主導したものだ。
2018年よりシングルシーター技術部門の責任者を務め、2022年のレギュレーション大改革を主導したニコラス・トンバジスは今後、シングルシーター・ディレクターとしてより横断的な役割を担う。
シングルシーター・ディレクターの下にはスポーティング・ディレクター、テクニカル・ディレクター、ファイナンシャル・ディレクター、ストラテジー&オペレーション・ディレクターが配置される。
トンバジスの後任としてのテクニカル・ディレクターにはティム・ゴスが昇格。2012~14年にかけてトロ・ロッソで財務全般を管理していたフェデリコ・ロディが新たなファイナンシャル・ディレクターに任命された。
スポーティング・ディレクターを務めていたフランソワ・シカールは新設のF1ストラテジー&オペレーション・ディレクターに就任。長期戦略計画やトラックサイドでの様々な活動、物流面を担当する。
シカールの後任には、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)で同様の役職に就いていたスティーブ・ニールセンが着任。レースコントロールとリモート・オペレーション・センターの継続的開発や競技規定の改定など、競技面に関するあらゆる事項を監督する責任を負う。
今回の組織再編についてベン・スレイエム会長は「将来的に競技規定を監督していく適切な人材を伴った適切な組織構造を作り上げるべく、我々は多くの時間と労力を費やしてF1チームの大幅な改革を行った」と説明した。
「組織内において人材を育成し権限を与えると共に外部から専門知識や経験を取り入れることが、FOMのパートナーやF1チームと共に前進していくための最良の方法だと考えている」
ニールセンがFIAに籍を移した事でF1は、昨年末で退任した元モータースポーツ・ディレクターのロス・ブラウンを含め、幹部2人の後任選定を進めていくことになる。